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ホームページを作ったら……?(3ページ目)

「ホームページ」と言えば、今や多くの会社が持っていたり、たとえ持っていない会社でもその導入を検討しているものの一つでしょう。今回は「ホームページ作成費用」の会計上・税務上の取扱いをご紹介していきます。

執筆者:森 康博

「ホームページ」は節税に役立つのか?

こんなはずでは……
「節税」なんて甘い響きでしょう!しかしながら、ビジョンの無い「節税」は、節税ではなく「無駄遣い」と言われても仕方が無いのです。

先ほどまでご紹介してきたように、例外はあるものの「ホームページの作成費用」は基本的に「広告宣伝費」として一時に経費とすることが出来ます。
すると思い浮かぶのが「ホームページを使った節税」です。ホームページの費用を支払うことにより利益を圧縮し、最終的に税負担を軽くしよう!という考えをもつ人が出てきます。
たしかに、一時に大きな金額を費用と出来るのを考えると、とても魅力的ではありますが、その前に一度「ホームページ」について冷静に考える必要があるかと思います。

「ホームページ」のキホンは、広告宣伝のためのもの。ホームページを通して、世界中の人々に自分の会社について知ってもらうのが目的です。また、その広告宣伝の効果を維持するためには、ある程度更新していく必要があることも前のページで説明してきました。その他にメンテナンスのための費用も必要となってくるでしょう。

1回作っただけでずーっと更新しなければ、「もしかしたらこの会社、もうつぶれてしまったのかな?」と思われてしまうかもしれません。
ホームページは、多額の利益が出たから場当たり的に作るものではなく、ホームページを作ることによる会社のメリットや、その後の維持・管理費用を見据えて導入していくものなのです。

また、キャッシュフローの面から見ても、慎重になる必要があります。
100の利益が出たからといって、節税の為にホームページの費用に100かけたのならば利益は0となり、税金もゼロで済みますが、同時にその費用100のお金が会社から失われていきます。
かたや、利益100のままで決算を組んだ場合、税金としておよそ40支払わねばなりませんが、ホームページの費用を支払った場合と比較すると100から40を差し引いた60が会社に残ることとなります。
もちろん残ったお金は会社の経営に使えるのですから、キャッシュフローの面からは「節税しないほうがよかった」と言えるかもしれません。

いずれにせよ、ホームページは本当に必要な会社が導入していくべきもの、と言えるのかもしれませんね。

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