知らないことが悔しい。勉強の毎日。 |
通訳・翻訳コーディネーターを辞めようと思った理由
もうひとつの理由は、コーディネーターという仲介をする立場ではなく、自分が当事者になりたい、そのために専門分野をもちたいと思ったこと。「通訳・翻訳コーディネーターの仕事は色々な業界の人と接する機会があってとても楽しかったのですが、コーディネーターの仕事をしているうちに、もっと、ひとつの業界に深く関わりたい、自分がコアとなって何かを動かせるようになりたい、という気持ちが強くなりました。」
もともと英語力もあり、一時期はプロとしての通訳・翻訳者を目指すことも考えたのだそう。
「コーディネーターをしていて、たくさんの通訳者にお会いしたり、通訳の現場をみて、自分にはできないと思ったのが正直なところです。
やはりプロの通訳者ともなると、非常に勉強熱心で常に勉強しています。通訳の現場は言ってみれば常に本番。その中でプロとしてわからないことがあってはいけない、そのためにあらゆることに備えて勉強していますし、度胸もあります。自分が甘かったな、と思い知らされました。
度胸がないなら、翻訳者なら、とも考えましたが、翻訳者にしてもプロとなると語学力や翻訳技術だけでなく、何かしらの業界のバックグランドがあります。金融だったり、ITだったり、業界での経験・知識が強みとなっています。
何か深く掘り下げて自分の強みをもちたいと思ったのが、異業種への転職を考えたきっかけです。」
貿易事務を選んだ理由
上記のような理由で転職を考え始めた由美子さんですが、初めから貿易事務をしたいと希望していたのではありません。「自分の強みをもつために、勉強をしたいと強く思いました。
ただ、自分の性格から考えて、漠然とした中では勉強を続けられない。資格をとる、とか何か明確な目標を設けて自分自身を追い込む必要があると思ったんです。
それで、色々な資格を調べたのですが、その中で語学力を活かせて、がんばれば自分でもなんとかとれそうと思った国家資格が通関士だったんです。」
とは言っても通関士は合格率20%前後という決して簡単にとれる資格ではありません。
前職を辞める少し前から学校に通い始め、勉強と平行して現場を知るという意味で貿易事務の仕事を探したのだそう。
職種を先に決めるのではなく、将来自分がなりたい姿を想定し選んだ業界、職種。
当然、予想通りといかないこともあります。
異業種転職ならではの悩み
「やはり業界も職種も初めてなので、毎日が勉強ですね。キャッチアップをするのが大変です。それに、これは会社の風土にもよると思うのですが、私の上司は部下に求めているレベルが高く、仕事を始めて1ヶ月しか経っていなくても、知らないことがあると怒られました。
知らないことが悔しいし、今までの自分が甘かったな、と思い知らされます。」
周りのせいにするか、悔しいと感じてそれをバネにするか、その姿勢が目標に近づけるかどうかの分岐点となるのではないでしょうか。
「将来的にはもっと知識をつけて、事務だけにとどまらず、輸出入や物流に関するコンサルティング的な仕事ができるようになりたいと思っています。自分がコアとなって何かを動かせるようになるのが目標です。」
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