通訳・翻訳/通訳・翻訳の仕事

英中日翻訳者 プロがたどった道のり(4ページ目)

現在フリーの英日・中日翻訳者として活躍する三瀬乃利子さん。フリーランスの、しかも3ヶ国語を手がける翻訳者になるまでの道のりとは?どんな下積み時代を経てきたのでしょうか?じっくりお話を伺いました。

執筆者:柏木 梨花

「とにかく生活の為。最初の2年間は文句も言わず、言われるがままやりました。」当時を笑顔で振り返る乃利子さん。

翻訳者にとっての下積みとは

最初の2年間は依頼された仕事はことわらずに何でもやったそうです。
未経験から一人で飛び込んだ翻訳業界。翻訳料の相場もわからず、エージェントに言われるがまま、仕事をしたそうです。
「とにかく台湾で生きていく為。安くてもやりました。」
「最初の2年間は料金に関しては何も言わず、納期も言われるとおり従いました。
自分のレベルが低いことはわかっていましたので、それでも仕事をくれるなら、と本当に何一つ文句を言わず言われるがままにやりましたね。」

ときにはクライアントからクレームがくることも。
「クレームがくると本当に悔しい。でもそれを全て受け入れて訳し直しました。例え自分の訳のほうがよいと思っても、勉強なんだと思って受け入れましたね。ただ次にそれを反映するかとなると、また難しいのですが(笑)。
言われたことを全て反映させるにはやはり時間がかかります。
とにかく、食べていくため。それでも、どんなに謙虚にしていても仕事がこないときはこないし、レベルが低いと切り捨てられる、厳しい世界ですね。」

常に自分の技術を高め、かといって職人気質一辺倒ではなくクライアントやエージェントを理解し、役に立つ翻訳者を目指す。
異国の地でしかも未経験の業界で手探りで始めながらも、乃利子さんは翻訳者に必要とされる姿勢を感じとり吸収していきます。

エージェントとの信頼関係が築け、翻訳の質が安定してくると「前回の翻訳者にお願いしたい」と指名もはいるように。
この頃はIT関連の翻訳が多く、自然と乃利子さんの得意分野がIT関連に絞られてくるようになります。

その後乃利子さんは台湾から上海に移り住み、上海で中国本土の中国語を学びます。
現在は日本に帰国、在宅翻訳者として英日翻訳、中日翻訳を半々位でされています。

乃利子さんに翻訳者としての心構えを教えてもらいました。
次回、お届けします。
<続きは1月26日(金)アップ予定です>

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