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憧れの仕事(1) 国際公務員 国連で働く

国際公務員。それは、国連で働く者たちへ与えられた称号。まさに国際的な桧舞台といっても過言ではない国際連合で働くにはいったいどのような方法があるのでしょうか。可能性を検証します。

執筆者:須子 はるか

  国連で働くために求められる資質は、語学力、専門性、実務経験、そしてモラルと志。語学に関しては、英語+国連公用語1カ国語が目安。専門性に関して言えば、大学院の修士号はほぼ必須といってよいでしょう。それに加えて専門分野における実務経験も必要になってくるのだから条件はかなり厳しくなります。
  ただし、そんな中でも国際機関に日本人職員が少ないことから、様々なフォロー策がとられているので、チャンスを見逃さないようにすれば希望はあります。


▼アソシエートエキスパート(AE)  
  外務省が主催する派遣制度で、国際公務員志望者を2年間国際機関に派遣し、専門知識を深めながら実務経験を積むことを目的としています。勤務中に仕事の質を認められ、人脈を築いておくことでそのまま正規職員として採用されるケースが少なくありません。年間約50名以上が派遣され、200人以上がこの制度を通して正規採用された実績があります。
  採用プロセスは、書面での経歴審査、語学審査(国連英検、海外の場合はTOEFL)、書面審査、面接の四段階。修士号取得は前提かつ研究分野であれば博士号が望ましいとされています。


▼国連競争試験
  毎年政治、経済、情報処理、統計など、特定の分野における若手職員の募集を行っており、特に国連の予算分担率に比べて職員数が少ない国を対象に行われます(日本では1975年以来実施)。年齢制限がありますので、確認が必要です。
  採用プロセスは、まず書類審査があり、その後1次の筆記試験(教養試験+専門試験)、2次は口述試験(プレゼンテーション+グループ活動+面接)となりますが、試験日程は年度によって異なります。


▼ロスター登録と空席公募
  国際機関への就職希望者があらかじめ経歴などの登録を行い、空席の資格条件と経歴が合致すると連絡がもらえる仕組みです。
  また、登録しないまでも、国際機関職員の退職や転任などで欠員が生じると空席公募の情報が公開されますので、外務省のページで情報を定期的に確認することをおすすめします。

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