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去年から失業続きの人はぜひ 確定申告で税金を取り戻そう

去年のうちに会社を退職し、再就職を果たせなかった人は、納めすぎた所得税を還付してもらえる可能性があります。還付申告の方法を知って、早めに手続きしましょう。

執筆者:西村 吉郎


2月は私の誕生月。40を過ぎた辺りから、誕生日が近づくにつれてイヤな気分になるのですが、この時期、憂うつなことがもうひとつ。それは、確定申告です。

私の場合、収入のほとんどが原稿料ですから、支払いを受ける時点できっちり10%、源泉徴収されています。そのため、確定申告すれば所得税が還付されるのは確実なのですが、申告書を書くってのは結構面倒くさいんですよね。と同時に、前年1年間の自分の収入のあまりの少なさにガックリ。しばらくは自己嫌悪から立ち直れません。

それでいて、還付金が自分の口座に振り込まれるのはおおよそ3カ月も先。せめて、ゴールデンウィーク前に還付されたら、旅行でもしてドーンと使ってやるのですが。還付を連休前にするだけでもレジャー関連業界はじめ潤うところは少なくないのではと思うのですが、どうでしょう。ね、国税庁さん。

無駄話はこれくらいにして、本題に入りましょう。


所得税の還付が受けられるケースとは?



確定申告することにより「所得税の還付」が受けられるのは、なにも私のようにフリーで働く者だけというわけではありません。昨年中に、転職のために会社を退職したあと年末までに再就職せず、勤務先で年末調整を受けなかった人は、まず間違いなく所得税の還付が受けられます。

会社の倒産やリストラなどで失業はしたが、すぐに雇用保険から失業給付をもらえたという場合でも、雇用保険の失業給付そのものは所得税の対象から除外されますから、失業期間中は収入がなかったものとみなされ、それ以前に勤務先から支払いを受けた給与や賞与に課税された所得税について、還付を受けることが可能です。

ほかにも、昨年中に自分自身や家族が大きな病気やケガをして、おおむね10万円を超える高額な医療費を支払った人、災害や盗難、横領などによって損害をうけた人、国や地方公共団体、社会福祉法人、認定NPO法人など特定の団体に1万円以上を寄付した人、返済期間10年以上の住宅ローンなどを借り入れて居住用の住宅を購入または増改築した人などであれば、確定申告することで、支払い済みの所得税をいくらか取り戻すことができるのです(給与などとあわせて所得税を計算した場合、所得税を納めなければならないケースもあります)。

なお、所得税の還付申告は義務ではありませんので、しなかったからといってとがめられることはありませんが、会社に勤めながら原稿料や講演料など勤務先から支払われる給与以外に年間20万円を超える副収入があった人、土日のにアルバイトするなどして、勤務先以外の別の会社などから給与支払いを受けた人などは、確定申告することが義務づけられています。確定申告を怠れば、たとえ確定申告することにより所得税の還付が受けられるケースであったとしても、脱税行為として疑われることになりますので注意してください。
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