「消防署の方から来た」といって消火器を売る商売は良く知られるところですが、ほかには、保健所職員を装って粗悪なトイレファンを売るもの、税務指導員の肩書きで、国税庁がバックについている「税務講習会」があって、その講習を受ければ税務調査が免除されるといった説明で、講習費用や年会費を支払わせるものなどがあります。もちろん、講習などが開催されているわけはありません。
ネガティブオプションは、注文もしていない商品を勝手に送りつけて、「代金を払え」と迫るものです。最近、使ってもいないネット上の会員制アダルトサイト利用料を支払うようメールを送りつける悪質な業者(ときに個人)が増えているようですが、これも似たようなものといえるでしょう。
小・中学生あてに恋人紹介サービスなどの入会案内を送りつけてきて、入会辞退の書類が返送されない場合には、代金引換郵便で入会資料を送付するという手口もあるようです。
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世にはびこる悪徳商法としては、ほかにねずみ講、恋人商法、霊感商法(某宗教団体で有名です)、ホームパーティ商法、SF商法、海外先物取引、原野商法などがあります。もっと組織的なものとしては商品取り込み詐欺、会社整理屋、地面師などといった裏のオシゴトも。表向き真面目に仕事をしている会社の中にも、屋根瓦をわざと割って吹き替え工事を請け負おうとするとする工事会社、よそで撮影したひどい有様の床下のビデオを、あたかもその場で撮影しているかのように見せかけて害虫駆除を受注しようとする会社などまで現れる始末。まさに、マサゴノスナハツキルトモ・・の世界ですね。果たしてこれらの世界で、何人の人間が働いているのかと考えるとゾッとするものがあります。間違っても、新しい仲間になることだけは避けてほしいものです。
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