転職のノウハウ/転職活動を始める前に

売りどきに自分の値段を上げるために 市場価値を高める9つの習慣(2ページ目)

キャリアを育てる上で、一番の売り時は30歳から35歳あたり。それまでに自分の市場価値を高める9つのチェックポイントを解説します。

執筆者:西村 吉郎

キャリアプランを設定する

前のページで、市場価値を知ることの意味を説明しましたが、自分のキャリア育成の方向が正しいかどうかを判断するためには、前提として、目標=キャリアプランを設定しておく必要があります。

その目標を立てることによって、その将来の自分と比較して、自分はいまどの位置にいるのかを自分の市場価値を知る作業で確認し、さらに、今後自分は何をすべきかという行動の指針がはっきりと持てるようになるのです。

キャリアプランというと、10年後、20年後を想定しがちですが、不確実性の今の時代に、そんな先のことまで考える必要はありません。せいぜい3年後くらいを目安に、そのときに自分はどうなっていたいのかを考える。そこから先のことは、その時点で改めて考えればいいのです。

では、具体的にどんな目標を立てればいいのでしょうか。社会人となってすぐの若手の時代から30歳を過ぎるあたりまでにかけて、その時代に要求される能力、スキルをベースにしながら、できること、なすべきことを考えていきましょう。



市場価値を高める9つの習慣

(1)仕事に取り組む態度を反省する
できることなら自分がやりたい仕事をする。これは仕事選びの基本です。自分が好きで選んだ仕事であれば、多少辛いことがあっても我慢できますし、長続きするものです。必要な知識を吸収する意欲も湧いて、仕事能力を高めていくのも早まるでしょう。

しかし、中には、新卒で必ずしも希望してはいなかった仕事に配属され、そのまま惰性で続けているとか、自分が希望した仕事ではあるけれど、思うような評価が得られなくてやる気を失っている人もいるかもしれません。

もし、いまの仕事が納得いかなかったとしても、他にやらせてもらえないのだから仕方がないなどと流されてはいけません。これまでの経験を無駄にしないためにも、いまからでも真剣に取り組んでいくべきです。

好きな仕事で何の苦労も工夫もなく過ごすよりも、苦手な仕事を克服するために努力と工夫を重ねていけば、そこから得られるものはずっと大きいものがあるはずです。ねばり強さを養ういい機会ともなります。

(2)自分のアイデンティティを確立する
会社の中にはいろんな人がいます。多様な価値観を持っている人の中では、ときには合わない人も現れますが、ビジネスの世界でよい結果を得たいなら、好感を持ってくれる人の数は多ければ多いほどいいのはいうまでもありません。

仕事の多くは、チームを組んで行ったり、他のセクションの人とも連絡を取り合うなどして進めることになりますが、この時に重要になるのはコミュニケーション能力です。あなた自身が、周囲の人から嫌われていたら、正常なコミュニケーションを保つことは難しくなってしまいます。

人に好感を持ってもらうには、仕事に積極的な姿勢を見せると同時に、行動や言動に一貫性を持つことです。言行が一致し、やることなすことに一貫性があれば、人はその人に対する評価を下しやすくなります。その評価が周囲の人の期待感や価値観に合致すれば、好ましい人間として映ることになるというわけです。

自分がいまひとつ、周囲から浮いてると感じられるようなら、これまでの自分の行動を整理してみましょう。そのうえで、どこかまずい点に気づいたら、同じやり方を避けるようにします。他人が自分を評価するときの判断の手がかりは、外に表れた表情や行動ですから、自分が変われば、他人の評価も変わります。

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