こうした時代背景を考えると、これからの仕事選び、職場選びに当たっては、自分の志向に合っていて、能力的にも適応できるかどうかをチェックすることが重要になるのではないでしょうか。
自分に合わない仕事、それほど好きにはなれない仕事でも、なんとか我慢していれば食べるだけの収入を得ることは可能かもしれません。しかし、頑張る意欲のわかない仕事についていたのでは、生きるうえでの楽しみも味わえないし、いずれはその収入すら失うはめにもなりなかねません。
これに対して、自分が好きな仕事、自分に合った仕事なら、多少辛いことがあっても我慢できるし、必要な知識を吸収しようとする意欲も持続できます。そんな努力を継続し、経験を積み重ねることで、仕事を遂行していくうえでのスキルや知識が高まり、キャリアとしての幅と奥行きを広げていくことができるからです。
自分自身を知るために活用したい
職業適性検査プログラム
とはいうものの、自分が果たしてどんな仕事に向いていて、潜在的にどんな能力を備えているのかを知ることは容易なことではありません。自分のこととなるとどうしても主観が混じってしまい、正当、客観的に評価することは難しいからです。自分自身を分析するのに、具体的にどのような観点から見ていけばいいのかもわからないという人がほとんどでしょう。
また、いま現在自分が興味を持っていることがあるとしても、果たして自分にその職業に就けるだけの能力が備わっているか、あるいは、いますぐには無理だとしてもこれからどんな能力を伸ばす努力をしていけばいいのかということも、前もって理解しておく必要もあります。
そんなときにぜひ活用したいのが、『職業適性検査』です。この検査については[私のおすすめサイト=自分は何に向いている?]で、いくつかの組織、団体が提供しているものを紹介しています。中にはお遊び程度のものも含まれますが、本格的なものは、いずれもその検査を提供する会社、団体が実際に各職業に従事している人を対象に行った調査をもとに、それぞれの職業に必要な能力や志向面での特性をデータベース化し、被験者の志向性や価値観などと照らし合わせて、職業適性を判断するようプログラムされています。多くは有料ですが、将来にわたってのキャリアデザインのための指針を持てるということを考えれば、数千円の投資は安いものといえるのではないでしょうか。
社会人向けに充実した
適性検査が新たに登場
ガイドとしてとくにおすすめしたいのは、最近リリースされたばかりの「R-CAP for Business 1.職業適性検査」です。R-CAPは、リクルートが提供する新卒学生向けの職業適性検査で、学生の5人に1人が利用しているといわれる定評のあるプログラム。for Businessは、この学生向けR-CAPに実務経験を経ることで得られる要素を加味して、社会人向けの職業適性検査として再編成されたものです。