転職のノウハウ/内定・入社・退職手続き

入社してからこそが肝心 転職先へのソフトランディング術(2ページ目)

転職の成否は、転職先で新しい仕事がスタートしてからこそ判断できるもの。転職先にスムーズに溶け込むためのポイントを整理しました。

執筆者:西村 吉郎

トシの差は割り切って対処しよう
実力主義やら成果主義が浸透するにつれて、ポストも年齢や性別に関係なく能力次第となりつつあります。今後は、転職先の上司が自分より年下だったり、その逆に、年上の社員が部下として配属されるといったことが当たり前になるでしょう。ベンチャー企業では、創業メンバーの一人として自分より若い人が経営陣の一角を担っているということもあります。

このような関係では、年齢差を意識し過ぎるとギクシャクしてしまいがち。そうならないためには、上司と部下という仕事上の関係だけを考えることです。というと、今度は上下関係を強く意識しすぎて、妙に卑屈になってしまうことにもなりかねませんが・・・。

早くうち解けたい気持ちは同僚も同じ
新入社員を迎える同僚はといえば、新入社員の緊張をほぐしてうち解けやすい雰囲気を作ってやりたいと思っています。しかし、そうは思いながらも、仕事の打ち合わせなど何らかのきかっけがないと、なかなか声をかけられないままということになりがちです。

そんな状況の中で、ひたすら与えられた仕事に没頭するなどして近寄りがたい態度をとっていてはますます声がかからなくなってしまいます。そうなると、周りは誰も自分のことを気にかけてくれないなどと、独りよがりの疎外感に陥ってしまうことでしょう。

そんな状態も、ふつうは入社して3日もすれば解消するのですが、1日でも早くみんなとうち解けたかったら、休みになって同僚たちが食事に出るときや、仕事が終わって退社するときに、「ご一緒していいですか」などと自分から声をかけてみることです。同じ会社に籍を置くことになった以上、入社したその日から仲間という意識は同僚たちにもあるのですから、断られることはないはず。昼食をとりながら家族のことや趣味のことなど会話を交わすことで、あっという間に受け入れてもらえるようになります。

特定の人とだけ親しくしない
入社当初は、たまたま席が隣り合わせになった同僚、仕事を分担している人と話す機会が多く、そこから、彼らと仲のいい数人と酒を酌み交わすなどプライベートな付き合いも始まっていくものです。

しかし、いつまでも特定の数人とだけ付き合っていると、他の社員からは敬遠され、人間関係が広がっていかないこともあります。また、酒の席でその場にいない同僚や上司のうわさ話、ときに非難の声が出たりしますが、そんな話で誤った先入観を植え付けられてしまうことがないとは限りません。

同じ職場の中でも、ウマの合う人、合わない人というのはいますから、全員と仲良くする必要はありませんが、妙な先入観に惑わされることのないよう、しばらくは八方美人に徹した方がよさそうです。

他人への気配りを忘れずに
入社早々はあまり仕事がなく、あっても雑用に近いものであることが多いようです。上司にすれば、人事担当者を通じて新入社員のキャリアに関する情報を得ていても、力量がわからないうちは本格的な仕事を指示することはできないということもあるでしょう。だからといって、忙しくしている同僚を見て見ぬふりをして、終業時間になったからとっとと帰るというのでは、「気が利かない」と思われて当然です。

自分の仕事が片づいて手が空いたら、上司から指示される前に、「何かお手伝いできることはありませんか」と自分から進んで声をかける。残業になっても嫌がらずに手伝う。もし、手伝えることがなくて先に帰ることが許される状況になっても、「お先に失礼します」とあいさつする。そんな気配りができるかどうかでその後の人間関係は決まるといっていいでしょう。
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