職務経歴書の意味って何?
履歴書を見れば職歴はわかるはず。それでも職務経歴書を提出させる企業があるのはなぜなのでしょう。企業が職務経歴書の提出を求める理由には3つあります。1つは、書類選考を的確に行うためです。たしかに履歴書にも職歴欄がありますが、スペースの関係上、この欄に仕事内容を詳細に書き込むというわけにはいきません。企業としても、できれば応募者全員と面接して、経験してきたことを本人から説明してもらうことが一番とは考えていますが、応募者が多い場合や遠隔地から人材を求めている場合など、時間的空間的制約もあって、応募書類をもとに面接する人を絞り込まざるを得ないこともあります。このとき、履歴書だけでは判断材料として不足ですから、職務経歴書として、経験してきた仕事についての詳細を求めるわけです。
もう一つには、面接時間を短縮するためということもあります。面接に当てられる時間は限られていますから、事前に応募者の経験が把握できていれば、要点に絞って質問できることになります。
職務経歴書のまとめ方を見て、その人の仕事のレベルを判断するという人事担当者もいます。「読み手に理解できる職務経歴書を書くためには、自分がこれまでに携わってきた仕事の内容をきちんと理解していなければなりません。一読して何を伝えたいのかさっぱりわからないという人、仕事内容を具体的に記述できない人は、仕事レベルがそれくらいの程度のものだということ」だというのです。
欄ごとに書くべき内容が指定されている履歴書では、指定に従って丁寧に書き込めばよく、高度なことは要求されませんが、職務経歴書では、それ1枚で能力やスキルが判断されてしまうこともあるのです。
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