内閣信任決議とは?

国会と官邸
深まる参議院と内閣の対立(左は首相官邸)
民主党が迷走した上に会期末にきてようやく提出し参院で議決された「内閣問責決議案」。自民党は無視を決め込んでいましたが、さすがにそのままではよくないと考えたのか、衆院で「内閣信任決議案」を提出、連立与党が圧倒的多数を占めるに衆院で可決したのです。

日本国憲法には「内閣は、衆議院で不信任の決議案を可決し、又は信任の決議案を否決したときは、10日以内に衆議院が解散されない限り、総辞職をしなければならない。」(69条、下線はガイドによる)とあります。

憲法に規定のない参院の問責決議に対し、憲法上の規定に基づいている信任決議。「内閣信任決議が可決されたのだから、福田内閣は辞めたり衆院解散する必要なし!」ということをアピールしたいのでしょう。

内閣信任決議はこれで2度目

聞き慣れない「信任決議」ですが、これは初めてのことではありません。1992年、「宮沢内閣信任決議」が可決されています。

その時の国会は「PKO協力法」で自民党と社会党が大きく対立していました。社会党はありとあらゆる妨害手段をとると想定されていたので、自民党は「信任決議」をすることにしたのです。

内閣全体の「信任」が可決されてしまえば、PKO協力法案採決妨害のために出せる動議が限られてしまいます。つまり、信任決議が先に可決されてしまえば、個々の大臣不信任案や、内閣不信任案を提出することが理論上できなくなってしまうからです(信任決議が可決されているのに、不信任を主張することができないから)。

そしてこの信任決議は、公明党・民社党も賛成しました。特に公明党との関係は、このあとの公明党の立ち位置、つまり「与党としての公明党」路線を決定づけたところがあると言われています。

ただ、宮沢内閣は翌年の国会で不信任決議を決議され、解散総選挙に追い込まれたあげく敗北して退陣。これは福田内閣にとって、とてもよくないジンクスですね。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。