社会ニュース/よくわかる時事問題

「不況に強い会社」業績好調の理由(2ページ目)

企業の業績悪化や倒産など、景気悪化の深刻な状況を伝えるニュースが相次いでいます。一方で、過去最高の利益を達成する企業が存在するのも事実。そこで、不況にもかかわらず業績を伸ばせる理由を探ってみると……

執筆者:志田 玲子

マックは、「クォーターパウンダー」大作戦で1人勝ち!

画像の代替
不景気で、消費者が価格を見る目は、とてもシビア。でも、それを逆手にとって稼ぐことも可能……
写真提供:フリー画像素材EyesPic
まず、ファーストフード部門では、日本マクドナルドホールディングスが、1人勝ち! 昨年12月期連結決算の売上高が4,063億円と、過去最高記録を更新する一方、純利益(最終的な利益)も、前年同期と比べて58%増の大幅アップ(123億円)を達成。

その「稼ぎ頭」は、昨年2月に売り出した低価格コーヒーや、ビーフパティを通常の2.5倍に増やした新しいハンバーガー「クォーターパウンダー」。
特に、「クォーターパウンダー」の発売に当たっては、社名を一切出さず、海外から上陸した謎のブランドを装うという手の込んだ奇襲作戦を展開。これが奏功して、価格は350~490円と高めながらも、「マックよりおいしい!」と評判を呼び、売り上げ拡大に貢献した模様……。

カカクコムに追い風! 消費者の低価格志向は続く?

一方、インターネット上で価格比較サービスを提供するカカクコムも、絶好調! 昨年4~12月期連結決算の純利益で、前年同期比76%アップの大幅増を達成しています(15億円)。昨年の嵐のような物価高を背景に、「価格.com」サイトで安い商品を探す消費者が増え、サイトへのアクセスが大幅に増加。これが広告収入増に結びつくなど、ネット・メディア事業の売り上げが40%も伸び、売り上げ拡大に大きく貢献しました。

今年3月期の純利益も、49%増(19億円)を見込んでおり、今年も引き続き、財布のひもを引き締めにかかっている消費者の人気を集めそう……。

他方、娯楽産業でも、有名企業が過去最高益を達成するニュースが、続々と届いています……
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