「三者痛み分け」で、オランダの失業率は劇的に低下!
未曾有の不況に立ち向かうには、労組双方とも互いに手を携える発想が必要…… |
■第1段階…… 労働時間を短縮すると共に、労働者の給料をカット。ただし、労働時間に連動しない福利厚生などは、経営側が維持。また政府は、減税と共に社会保険料負担を軽減する措置を実施。
■第2段階…… パートタイマーを増やすことで、雇用を拡大。
第1段階=緊急避難段階では、労働者が給料カットの「痛み」を受け入れる代わりに、経営側は、労働者のための福利厚生などを維持。一方、政府は社会保険料の引き下げなどにより、労働者の負担を抑える政策を実施。つまり、三者それぞれが負担を分け合う「三者痛み分け」によって、働く人たちの負担をやわらげる配慮がなされたわけです。労働者が給料カットを受け入れられたのも、納得……。
そして、第2段階では、働き方を多様化することでパートタイム雇用を拡大。オランダでは、87年から働く女性が急増する中で、その7割がパートで占められています。ただ同国では、パートタイマーとフルタイマーの賃金格差が極めて小さく、わずか7%程度(女性)。一方、日本の場合はなんと約44%!(賞与を含む) ワークシェアリング以前に、正規雇用と非正規雇用の待遇格差を縮小することが先決!と言えそう……。