江東区・夢の島を舞台に、「ゴミ戦争」が勃発!
不要になった携帯電話は、業者が無償で回収。「モバイル・リサイクル」ちゃんとしている? 写真提供:フリー画像素材EyesPic |
これに業を煮やした江東区の議員グループは2006年、ゴミ処理負担の公平化を特別区長会(23区の区長で構成)に要請……。
「ゴミ戦争」は、負担金支払でやっと終結
その後、今年3月になって、区長会はようやく合意にこぎつけました。その内容は、「可燃ゴミを区内で処理しきれない区などは、ゴミ1トンにつき1,500円を負担し、他区のゴミを大量に引き受けている区に支払う」。この結果、各区は清掃工場を持っているか否かなどにより、負担金を受け取る側と支払う側に分かれます。■受け取る側…… 江東区、墨田区、北区、中央区など9区。年間約270万トン=23区のゴミの6分の1を受け入れてきた江東区の受け取りは、年間でなんと2億円超!
■支払う側…… 新宿区、千代田区、台東区、中野区、文京区など清掃工場をもたない6区を含め、14区。最高は新宿区で年間8,900万円
※ 2006年度の処理実績から推定、参考資料:2008年3月15日付読売新聞。
ゴミ処理には、公平な負担の仕組みが不可欠!
こうして、30年以上にわたった「ゴミ戦争」は、ようやく決着をみましたが、清掃工場も、1ページで見た最終処分場と同様、いわゆる「迷惑施設」。誰もが「自宅近くには作らないで……」と願いたくなる、嫌われ者の施設です。しかし、人間の生活にゴミはつきもの。その処理を他の自治体に押しつけたまま、後は知らんぷり!では、あまりに不公平……。そういう意味では、負担金制度の導入は公平性を確保する1つの解決方法と、言えそうですね。ところで、私たち日本人が出すゴミの量は、外国人と比べて多い?少ない?→ 次のページへ