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オバマ政権の景気対策法案-その実態(3ページ目)

オバマ大統領は2月中旬に景気回復を目指した7870億ドル(約77兆円)規模の景気対策法案に署名しました。景気対策がオバマ大統領の最大の課題ですが、この法案とは一体どんな内容なのでしょうか?

執筆者:鳥羽 賢

法案の裏で行われた活発なロビー活動

書籍『ロビイストからの警告』
アメリカでロビイストとして仕事をした日本人女性・岸田治子さん著の書籍『ロビイストからの警告』
ところで、景気対策法案が成立するにあたって、その裏では活発なロビー活動が行われていたのは面白い事実です。ロビー活動、そしてそれを実行する職業であるロビイストについては、こちらの記事でどうぞ。

上の記事でも書いたように、オバマ大統領はロビイストを規制する方針で大統領に就任しました。しかしそのオバマ大統領が打ち出した景気対策法案が、かえってロビー活動を活発にさせてしまったのは皮肉な結果です。

例えば「ベタープレイス」という電気自動車の開発をする企業は、景気対策法案のロビー活動のために、初めてロビイストを雇いました。そのロビイストの活動の結果、景気対策法案には電気自動車関連の予算が含まれるようになったとされます。

またアメリカのメディア大手・タイム・ワーナー社は、景気対策法案のためにロビイストを増員させました。その結果、ブロードバンド関連の公共事業の項目が追加されたと言われます。

景気対策法案はあまりにも内容が膨大なので、アメリカ人でも全てを把握している人はほとんどいないと言われています。そしてメディアでは連日「景気対策法案でアナタの生活はこう変わる!」という解説が行われるほど、複雑な内容です。

一体アメリカ経済の回復にどれだけの効果があるのか、それは時間だけが教えてくれることでしょう。

参考サイト

dcexaminer.com(2009/2/18)
Boston Herald(2009/1/30)
米下院


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