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小室哲哉が香港で設立した「ロジャム」とは(2ページ目)

かつては日本の音楽界を席巻して100億円もの資産を持つと言われた小室哲哉氏が、お金に困窮するようになったのは、香港で始めた事業が失敗したためと言われています。

執筆者:鳥羽 賢

2004年には完全撤退、それまでに何が?

お札
小室氏はロジャムの失敗で、70億円の負債を抱えた。
会社が低迷したために、小室氏自身にも負債が残り、2004年5月には自分の持ち株全てを吉本に売却して、経営からは完全撤退しました。そしてロジャム関連で抱えてしまった負債額は、約70億円と言われています。

100億円の預金があったはずの小室氏が、なぜ70億円もの負債を抱えるようになってしまったのでしょうか?ロジャムの経営に関わっていた約6年間に、何があったのかを正確に伝えるメディアはありません。

ロジャムの経営が失敗した理由としてある音楽業界の専門家は、「中国など著作権の概念がない国では最初から成功は難しかった」と述べています。中国はさまざまな商品の海賊版が出回っているので、音楽でもコピー品が出回ってオリジナルの利益を喰ってしまうのでしょう。

ところで面白いことに、小室氏が手を引いた後の2005年には、ロジャム社はドイツのフランクフルト証券取引所で株式を公開しています。ですがこちらも、2006年前半頃から株価は下がり続けています。

日本では音楽プロデューサーとして大成功を収めた小室氏ですが、その手腕は海外では通用しませんでした。ロジャムの失敗例から見えてくるものは、世界を相手にビジネスをすることは、本当に難しいということでしょう。

参考サイト

Time Asia(1999/5/3)
日刊スポーツ(2008/11/5)
毎日新聞(2008/11/4)


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