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【失言大臣に命を預けられるか】
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井上防災大臣の「失言」
6月4日、閣議の後で、井上防災大臣は、こんな発言をしました。公正を期して、6月5日版読売新聞から、その発言を引用します。ちなみに求められたコメントは、あの痛ましい佐世保で起こった女子児童殺害事件です。
女の子だからね。これはまあ、従来の考え方をある意味で多少覆すことじゃないか。男がむちゃやって何かしでかすということはあったかもしれないが、女がやったというのは初めてではないか。最近は男女の差がなくなってきたんだね。元気な女性が多くなってきたということかな。総じて。どこの社会も。(『読売新聞』より、下線つけたのは筆者)
たしかに、元気な女性は増えました。男女の差はなくなってきました。しかし、ご遺族の気持ちを考えましょう。「元気な女性」に、女の子は殺されたんですか。私も娘がいるからわかります。言葉をかけるにはあまりに残酷ではないでしょうか。
防災大臣としての素質がとわれる井上発言
さっきもいったように、大臣の職務は激務です。どういう状況で喋ったのか知りませんが、閣議後ということです。閣議は大変なんです。数十件単位の案件にいちいち署名とハンコ代わりに花押というものを書いていかなければならなかったりして。
しかし、そんな疲れた状況でも、阪神淡路大震災クラスの大災害が起こったら、即座に防災大臣は先頭に立って、頭をフル回転させて、情報収集と適格な指示を与えなければなりません。疲れたからポロリ、程度の人では勤まらない仕事です。
しかも井上大臣は、当初、先ほど紹介した発言について、何ら誤りはない、撤回しない、ということでした。10日になってようやく撤回を表明しましたが。ご遺族の気持ちがわからなかったんでしょうか。こんなセンスの持ち主が、被災者の気持ちになって物事を考えられるのでしょうか。
失言をセンセーショナルに追うのは無意味、しかし・・・
先ほどのページでもいったとおリですが、政治家も人間です。疲れて、つい、なんてことはあるでしょう。それをセンセーショナルに追及しても、はっきりいって建設的な論議ができるとは思えません。そういった意味で、マスコミの失言追及には、うんざりするところもあります。
報道の人たちも激務ですからね。なんか、憂さ晴らしというか、ストレス解消でやってるように思えてしまうんですよ。はたから見てると。
しかし、井上大臣の発言は、やはり防災大臣の素質を疑ってしまう。こんなことなら、「アーウー」でいいから、そのかわりやるべき仕事をしっかりやっていただいたほうがいい。大平さんの話から今回の記事は入りましたが、はっきりいってやるべきことをやってくれれば、アーだウーだでもいいんですよ。能弁で完璧な発言は理想ですけどね。
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