「学歴コンプレックス」も何のその、官僚トップの座をゲット!
守屋氏と山田洋行元専務は、20年以上の付き合い。長年の「馴れ合いもたれ合い」が疑惑に発展した? 写真提供:フリー画像素材EyesPic |
そんな守屋氏に転機が訪れたのは1998年。当時の防衛庁では、調達実施本部の幹部が、装備品納入企業から賄賂を受け取った事件が発覚。多くの幹部が辞める中で、守屋氏は官房長(※)へと大出世! そして、2003年にはついに、同庁の事務次官=国家公務員(一般職)の最高職の座をゲット! 官僚の頂点を極めたというわけです。
※ 財政・人事や機密など重要な事務を取り扱う大臣官房の長。
妻も子も……「エリート官僚」は家族ぐるみで「接待漬け」?!
こうして大きな職務権限(職務上行使できる権限)を握った「エリート官僚」には、旧防衛庁との取引を虎視眈々と狙う防衛関連企業から、熱い視線が注がれます。中でも、山田洋行元専務の接待攻勢は群を抜き、1ページで見た守屋氏自身への過剰接待に留まらず、妻をゴルフに伴ったり、家族向けに誕生日・入学祝いを送ったりと、氏の家族も含めて「接待漬け」だった模様……。(永田町がおののく守屋問題の「先」、「読売ウイークリー」2007年11月11号を参考に執筆)
そう言えば1996年、旧厚生省の岡光序治・元事務次官が収賄(賄賂を受け取ること)で逮捕された際(その後有罪)、夫の地位に乗じる「おねだり妻」が話題となりましたが、今回も似たような構図か……。
ところで、今回の疑惑の「本丸」は、一体どこにある? 捜査は今後、どんな方向へ進む? → 次のページへ