首都圏で最も古い鉄筋コンクリート造の集合住宅

蔦の絡まる現在の求道学舎。現在の基準と比べても遜色のない耐震設計となっており、コンクリートの状態も築78年とは思えないほど良好だという。

文京区本郷の閑静な住宅地に建つ「求道学舎」は、大正15年に建築された学生寮です。今は閉鎖されて一部が設計事務所として使われている状態ですが、鬱蒼とした緑に囲まれた蔦が覆う建物はとても都心とは思えない雰囲気を醸しだしています。この建物を改修し、コーポラティブ方式のマンションとしてリノベーション(再生)するプロジェクトが始まっているというので見に行ってきました。

求道学舎は明治35年に近角常観という浄土真宗の僧侶が創設した学生寮で、共同生活による勤行や説教などを通じて数多くの人材を育成してきたそうです。今の建物は京都大学建築学科を創設した建築家・武田五一が設計したもので、大正末期としては珍しい水洗トイレのついたホテルのようなモダン建築となっています。現存する鉄筋コンクリート造の集合住宅としては、首都圏で最も古い建物だとか。


62年間の定期借地権付きマンションとして分譲


プロジェクトはこの求道学舎の建物を生かしつつ、コーポラティブ方式のマンションに再生しようというものです。元はワンルームだった部屋を複数連結し、小家族向けの住戸に改造します。間取りは1K~2LDKですが、コーポラティブなので希望があれば広さを変えることもできる仕組みです。総戸数は10戸程度で、メゾネットタイプの住戸もつくるプランになっています。

分譲後の権利形態は建物が通常の区分所有権ですが、土地は期間62年の定期借地権です。そのため、購入時には建物の工事費と権利金を支払い、入居後は地代を毎月支払うことになります。内装を標準仕様とした場合の価格は50m2台の広さで3000万円前後、地代は同じく3万円台程度となる見込みです。周辺で同じ広さの新築マンションを購入するのと比べて、手が届きやすい価格といえるでしょう。