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都会は灼熱地獄へ! 「地球温暖化」の恐怖(2ページ目)

世界各地で異常気象が頻発するなど、地球温暖化が心配される昨今。東京では近い将来、「熱帯夜」が激増する!という衝撃の予測も出ています。そこで、温暖化の実態とは? 私たちの生活への影響はどうなる?

執筆者:志田 玲子

「地球温暖化」とは、どんな現象?

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地球温暖化で気温上昇→エアコンがフル稼働→ヒートアイランド現象でさらに気温上昇と、都会は悪循環スパイラル!
地球温暖化とは、産業の発達で人間の活動が活発になり、これが生み出す温室効果ガス(二酸化炭素など)が増えることで地球の平均気温が上昇する現象。地球は昼間、太陽の熱で暖められますが、夜は熱を宇宙に放出することで、ほぼ一定の気温に保たれています。ところが、人間のさまざまな活動が生み出す温室効果ガスが増え過ぎると熱が逃げにくくなり、地球の気温が上昇してしまうのです。

では実際、どのぐらい上昇している? 気象庁によると、過去の世界の年平均気温は、100年当たり0.67度の割合で上昇。一方、日本は100年当たり1.07度も上昇! 日本の温暖化は、世界の中でも特に深刻だと言えますね。そして、約100年後の2100年になると、地球の平均気温は91年に比べ1.4~5.8度も高くなると予測されています<IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の2001年報告書>。今後100年間、1ページで見た異常気象に加え、海面上昇や森林面積の縮小、伝染病の発生など、温暖化の弊害も増大する?!

もう1つの温暖化「ヒートアイランド現象」とは?

ところで、上記の地球温暖化と並んで人間活動が生み出す気温上昇に、「ヒートアイランド現象」があります。ヒートアイランド現象とは、ある地域の気温が周辺地域と比べ高くなる温暖化で、都会に見られるのが特徴です。オフィスビルや住居が密集する都会は、自動車などの交通量も膨大な上、夏の声を聞けばエアコンがフル稼働! その排熱が気温上昇に拍車をかけるのに加え、緑が少ないため気温も下がりにくくなります。実際、東京都心では周辺地域より年平均気温が2.5度も高く(国立環境研究所資料)、夜の最低気温が25度以上になる「熱帯夜」が多いのも納得!

実は、地球温暖化・ヒートアイランド現象のダブルパンチに見舞われる東京で、将来熱帯夜の日数が激増する!という衝撃の予測が明らかになったのです。都会の夏は、今後どうなる? → 次のページへ
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