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目を背けますか?!世界の戦争・紛争(3ページ目)

60年間戦争を経験していない平和な日本。銃で誰かが殺されなくて当然、家を追われ難民にならなくても当然。でも、それが当然でない人たちも世界には大勢います。毎日「死の恐怖」と闘う生活が想像できますか?

執筆者:鳥羽 賢

印パの核軍拡にも発展するカシミール紛争

カシミールの地図
このカシミール地方をめぐっては、インドとパキスタンが争いを続けてきた。
インドの北西部、パキスタンとの国境付近にあるカシミールという地方の領有権をめぐって、インドとパキスタンは第二次大戦後にずっと争いを続けています。もともとこの問題の根底にあるのは宗教的なもので、インドはヒンドゥー教の国であり、パキスタンはイスラム教の国であることが原因の1つになっています。

かつて植民地だったイギリスから独立しようとした時、住民の大半であるイスラム教徒はパキスタンへの帰属を希望し、そしてそれまで支配者であった藩王はインドへの帰属を希望しました。そしてインドが武力介入してきたのが、カシミール問題の発端です。

以来インドとパキスタンは対立を深め、3回の印パ戦争を経て、インドは核実験も行っています。カシミール問題のために、南アジアの核軍拡が進んでしまっているのです。カシミール問題についてさらに詳しい解説はこちら

長引くイランの核開発問題

イランの地図
イランは核兵器を開発しているという疑惑を持たれているが……
イランの核開発問題は、すでに何年も続いています。国際社会はイランに核開発を止めるよう圧力をかけるのですが、イランはそれを受け入れません。また国際社会としてもだからといって放置するわけにもいかないので、両者の綱引きは続いているのです。

2007年の初め頃は、アメリカがイランを武力攻撃するという噂が何度か流れました。しかしそれは単なる噂に終わり、8月現在まで外交交渉が続いています。最近ではIAEA(国際原子力機関)の査察団が、イランのアラクにある重水炉に派遣されています。

こちらの記事でも書きましたが、イラクでの大失敗があるので、アメリカは武力行使には相当慎重にならざるを得ないでしょう。そういった意味では、外交交渉上でのイランと国際社会の綱引きはまだまだ続きそうです。

→最後のページでは、その他のやや小規模な紛争についてです。
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