金利上昇は、家計にとり「得」が大きい!
住宅ローンの契約は、「長プラ」「短プラ」の動きを要チェック! |
財務省発行の「ファイナンス」(2006年11月号)によると、家計全体の預貯金資産の総額は約720兆円。一方、借り入れによる負債(借金)は約320兆円で、資産総額は、負債総額の2倍以上に上っています。そのため、預金金利の引き上げを通じた銀行利息の増加=プラス効果は、住宅ローン金利などの引き上げによる金利負担増=マイナス効果より大きくなります。つまり、資産が負債を大きく上回る分、金利上昇は家計にとり「得」の方が大きいということ!
逆に、企業(民間非金融法人企業)の場合は、資産約170兆円に対し負債(社債などによる資金調達を除く)は約310兆円と、資産が負債の2分の1強に留まり、「損」の方が大きいのは明らか! だから、2ページで見たように、8割以上の中小企業が「業績に悪影響が出る!」と、懸念を示したのですね。
銀行利息は「すずめの涙」のまま! 一方、住宅ローンは……
さて、銀行預金の金利引き上げは、私たち預金者にとり朗報ですが、今回のアップ率はほんの「すずめの涙」! 利用者が多い300万円未満定期の金利は、引き上げ後も0.25~0.8%に留まっており(大手銀行)、1%の「大台」には届かずじまい……。一方、住宅ローンのうち、長期金利の影響を受ける「固定金利型」の7月適用分は、5年以上の中期から20~30年の超長期を中心に引き上げられる見通しで、6月末に正式に決まる予定。既に借りている人は影響を受けませんが、新規契約の金利は高くなりそう……。また、半年毎に金利が見直される「変動金利型」は、短期プライムレート(銀行が優良企業向けに短期に貸し出す際の最優遇金利)など期間1年未満の短期金利の影響を受けるので、こちらを要チェック!
【関連サイト】
●All About「よくわかる時事問題」のサイト
・「グレーゾーン金利」って、どんな金利?
・東京23区「地価上昇」ランキング2007
・福井ショック!日銀総裁の座は「蜜の味」?
・今さら聞けない時事用語集(経済・金融用語など)
・経済・給料・物価・景気・金融のニュース
・世のハッピー・うきうきニュース
●その他のサイト
・Yahoo! ファイナンス - 金利情報
・@住宅ローン
・財務省「ファイナンス」2006年11月号(通巻492号)、金利と経済 ―金融政策入門―〈下〉(記事3ページ目の参考資料)
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