野球選手には痛い2年間のブランク
スポーツ選手にとって2年間のブランクは大きい |
20代はプロ野球選手にとって全盛期とも言える時期で、その間に2年間も離れることは、それだけでも大変な収入減になります。そしてそれだけではなく、2年間も野球から離れると、技能が大きく落ちてしまうのです。
実際に2年余りの兵役を終えて帰ってきても、入隊前の野球技能を取り戻すのにさらに1~2年かかります。いや、取り戻せればいい方で、最後まで入隊前のレベルに戻れず、そのまま引退してしまう選手も多いのです。だからこそ、たとえ国家に背いても兵役から逃れようとする選手が後を絶たないのです。
芸能人にも多い兵役逃れ
こういった事情は芸能界でも同じで、芸能人は2年間離れている間に、ファンから忘れられてしまうという恐れが常にあります。2004年の事件で兵役逃れが発覚した代表的な芸能人に、ソン・スンホン(当時28歳)がいます。ソン・スンホンも兵役逃れブローカーから薬をもらって病気に見せかけた1人で、その行為自体は1999年だったために時効で刑事罰には問われませんでした。しかし当然ながら、不正が発覚したらすぐに入隊させられることになって、現在も服役中です。
ソン・スンホン以外の人気俳優としては、「韓流四天王」とも呼ばれている以下の4人がいます。それぞれの兵役状況は以下の通りです。
イ・ビョンホン:母子家庭で扶養家族がいるために免除(デスクワーク6ヶ月のみ)
チャン・ドンゴン:肺に問題があるため免除
ウォン・ビン:2005年11月から服役中
ペ・ヨンジュン(ヨン様):視力が悪いため免除(ただしその後レーザー手術で回復)
問われる兵役の必要性
兵役は全てが悪いことばかりではなく、「見違えるほどたくましくなって帰ってくる」「集団生活が身に付く」など、良い点を述べる人もいます。しかし学業やスポーツ選手の技能など、若者の人生にとってマイナスになっている面も少なからずあります。世界最強の軍隊を持つアメリカですら、ベトナム戦争で徴兵をして大失敗しています。ベトナム戦争では徴兵が多かったためアメリカ軍は弱く、また国内でも徴兵・戦争続行に対する大反対運動が起こりました。クリントン元大統領も、ベトナムの徴兵を逃れても大統領として当選しています。
兵役制度は本当に将来の韓国にとって必要なのか?これからはそれがますます問われていくでしょう。
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