住宅工法/耐震住宅・住宅工法

住宅の保険料は構造や家の仕様によって変わる 火災保険が安い住宅の条件は?(2ページ目)

火災保険料は、同一地域でも、家の構造によって違ってきます。耐火性の高い建物を建て、万一火災が起きたときのために、建物をもとの状態に復旧できる火災保険をかけるのが賢い方法です。

大塚 有美

執筆者:大塚 有美

長く暮らせる家づくりガイド



■「時価型」と「新価実損型」

火災保険には、「時価型」と「新価実損型」の2タイプがあります。
時価型とは、同等の建物を新たに建築あるいは購入するために必要な金額から、建物の築年数の経過や使用による消耗分を差し引いた金額で保険金額を決めるもの。一方、新価実損型の場合は、同等の建物を新たに建築あるいは取得するのに必要な金額で保険金額を決めるタイプです。
保険会社や住宅会社では、新価実損型をすすめているところが多いようです。なぜなら、損害が生じたとき、建物の老朽化などによってかなりの金額が差し引きされると、実際の損害額(新価)よりも支払われる保険金が少なくなり、建物をもとの状態に復旧できない可能性があるからです。そういった面では、いざというときに同等・同質の建物を取得することができるだけの保険金が支払われる新価実損型のほうが安心だといえるでしょう。

耐火性の高い住宅は火災保険料も安い

万が一の場合に備えて入る火災保険ですが、家を建てたときや購入したときは、何かとお金が必要なときでもあります。ですから、どうしたらできるだけ抑えた保険料で、いざというときの大きな安心を得られるかということも考えて家づくりをしたいものです。耐火性は、住宅の基本性能として欠かせない条件です。耐火性が高い住宅は、いざというときの安心に必要な費用も軽くてすます。
ということは、家を建てるときに、耐火性の高い建物を建てるということが安心につながり、保険料も安くてすむことになります。新築時には、間取りや目先の工事費に目を奪われがちなものですが、家の性能について、しっかりと考えて、高性能な家を建てたいものです。
ちなみに、特に耐火性能に優れた建物を対象に、基本保険料を割引する制度があります。この新耐火性能割引が適用されると、基本保険料が約20%割引となります。

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