断熱性については5段階の等級で性能を表示
断熱性については、前ページで説明した項目と同様にJISで性能の詳細や試験方法が定められています。・断熱性
熱の移動をどれだけおさえられるかを表す性能です。住宅では、冬の屋外の冷たい空気の影響をできるだけ小さくし、室内の暖められた空気を維持したいわけです(夏はその反対です)。そのため、床・壁・天井に断熱材を入れて断熱しますが、開口部からの熱損失量もかなりあるので、断熱性の高い窓やドアが求められているのです。JISでは、等級H1~H5までと、5段階で表示されます。
JIS以外にも法律や特定法人の規制を受ける
防火性と防犯性については、等級といったものはなく、JIS以外の規格により、性能が定められています。特に防火性については、家を建てるときに最も関係深い建築基準法が関係してきます。耐風圧性S-3、気密性A-4、遮音性T-1(片側6mmガラス使用時)、H-3(一般複層ガラス使用時)等級の性能をもつアルミ樹脂複合サッシ「ファインフレーム」 写真/新日経 |
建物の火災に対する安全性のレベルを表す性能で、建築基準法などをはじめとする法律によって細かく規定されています。なかでも窓やドアに関しては、「防火設備(防火戸)」の使用について規定しています。防火地域または準防火地域に建築される建築物の外壁に設置される開口部(窓やドアなど)のうち、延焼の恐れのある部分には「防火設備(防火戸)」を使用しなければなりません。「防火設備(防火戸)」には、遮炎時間20分以上の性能をもつなど、細かい規定があり、国土交通大臣が定めた構造方法を用いてつくられたものか、国土交通大臣の認定を受けることが必要になります。窓やドア以外には、シャッターなども防火設備としての規制があります。
・防犯性
警察庁、国土交通省、経済産業省の3省庁と「防犯性能の高い建物部品の開発と普及に関する官民合同会議」により製品試験が行われ、その結果は「防犯性能の高い建物部品」が財団法人 全国防犯協会連合会のホームページに発表しています。カタログなどにも該当する商品はマークとともに明記されています。ここに紹介しているものを選ばなければいけないということではなく、高い防犯性能を期待するのであれば、「防犯性能の高い建物部品」に選ばれているものがおすすめだということです。