コレクティブハウス「かんかん森」のキッチン見学報告
 
 

コレクティブハウスという名の集合住宅をご存じですか?
女性の社会進出が顕著になったスウェーデンなどの北欧で1970年代から盛んに建設された住宅形態です。
キッチンやダイニングなどの共用空間をつくり、住人が家事の一部をシェアしあうという、今までにない新しい住まい方を実現しています。
日本では阪神大震災のあと、高齢者向け復興住宅に一部採用されたそうですが、多世代型民間賃貸住宅としては日本で初めての試みだそうです。
現地の神々森(かんかんもり)という地名から名付けた「コレクティブハウス・かんかん森」がその集合住宅です。
24平米~62平米まで様々な住戸タイプがあり、各住戸から13%の面積を供出しあって、166平米のコモンスペース(共有空間)を生み出して作られています。
全て賃貸住宅。今年6月に入居が始まり、28戸中19戸がすでに入居済みです。
今回この「コレクティブハウス・かんかん森」を見学する機会がありましたので、皆様にご紹介いたします。


 
JR日暮里駅は、日中の乗降客は少なく都心の駅と思えない落ち着いたたたずまいが印象的。かんかん森まで日暮里駅から徒歩約15分。途中には布地を専門に扱う店がズラ~リと並び、活況を呈している。
 
 
下町情緒を感じるのは、家々の軒先きに設けられた小さな箱庭のせいかも知れない。しばらく歩くと2f~3fに「コレクティブハウス・かんかん森」の入っている12階建て「日暮里コミュニティハウス」が見えてくる。
4f~6fは介護が必要な方のためのシニアハウス46戸、7f~11fが自立高齢者を対象とした終身利用権分譲方式のライフハウス44戸。12階には展望浴場がある。 1階には、レストラン、保育園、内科の診療所などが地域に開かれて開設されている。
 
 
1階の共用部分エントランス。外階段からあがると2階に「かんかん森」合計28戸のエントランスがある。1階2階ともエントランスドアはオートロックでセキュリティ対策にも配慮している。
 
 
NPO「コレクティブハウジング社」が、この施設の立案から運営までを担当した。事務局長の宮前さんや居住者の方達から入居後3ヶ月経過した体験を交えた貴重なお話を聞かせて頂いた。あくまでも居住者の自主管理運営を基本としているため、今はサポート役に徹しているという。左の写真はダイニングルームで、このテーブルはDIYで購入した部材に居住者が共同で手をかけて作り上げたものだそう。 右はリビングルームからカップボードで仕切られたセミオープンのキッチンを見たところ。
 
 
ダイニングルームの吹き抜けから3階を見る。左写真の窓から2階を見下ろすと右の写真。上下階の人の気配がそれとなく感じられる設計となっている。

次ページは、このコレクティブハウスの要であるキッチンとダイニングをご紹介します。
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