MILANO EURO CUCINA REPORT 2004 Vol.3-1
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前回まで、2回に分けてミラノサローネ(ミラノ国際家具見本市)併催のユーロクッチーナ2004(ヨーロッパキッチン家具見本市)の現地報告をいたしましたが、如何でしたでしょうか? ここ数年ケルン国際家具見本市でのimm cuisinaleとミラノのEuroCucinaとの格差が明らかに広がりつつあるのは、明るい春の訪れとともに開催されるミラノの街の持つファッション性や食生活の豊かさが、その背景にあることは否定できませんが、時代の変化を的確にとらえ、キッチン家具そのものをファッショナブルなコミュニケーションツールのひとつとして明確に位置づけてきたユーロクッチーナに軍配が上がりつつあることが一番の要因でしょう。 120社もの参加企業の出展の中から、デザインが魅力的でこれからのトレンドセッターとしての役割を担うであろうコンセプトモデルを3ページにわたって29社をピックアップしました(ABC順)。 |
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Alta |
テーパーのついたベースユニットが新しいイメージを作る。壁面に見られるハンギングウオールパネルのシステムは、各社がこぞって新企画を打ち出している。 |
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Arclinea |
上のアイランドキッチンと、下のパントリーキッチンとがペアになったダブルキッチン。日常のオープンキッチンと下ごしらえや後片付けに重点を置いたパントリーキッチンは、透明ガラスの引戸を閉じれば隔絶できる。 |
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arrex |
今年目についたのが、キッチンキャビネットまわりの照明演出、薄型テーパーデザインのレンジフード、そしてスケルトンを意識したガラスのワークトップ。 |
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BERLONI |
家具の総合メーカーとして展開するベルローニ社のキッチンシステムもバリエーションは豊富。ディテールデザインと空間デザインの質の高さは最高クラスと言える。 |
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Biefbi |
濃色のヴェンゲ材扉と見附寸法が200mm以上もあるワークトップの構成が今年の一般的なトレンド。 |
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Binova |
このサイトには、EuroCucina2004の最新レポートがあるが、それを見るにはパスワードが必要です。パスワードは公開されていませんので、ご覧になりたい方は住所、所属、お名前などをお書きになって個別に私宛にメールいただければ、ご連絡いたします。スタイリッシュなキッチンデザインには定評があるメーカーです。 |
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COF Designm in Cucina |
ステンレスの大型レンジフードが延長してオープン収納のラックになる。このようなL字型ペニンシュラ-のレイアウト例も多くみられる。 |
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COMPOSIT |
シンクとオーブンで構成されたコアユニット方式も、ここ数年のトレンドとなってきた。この例では全く同じスペックのダブルオーブンが組込まれている。日本では電子レンジと一体型のオーブンレンジがあるが、海外製品にはあまり見られない。
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1600mm角のオールステンレスのデスク型アイランドは、まわりを構成するパントリーシステムやハッチカウンターで使いやすさを強調する。アイレベルにビルトインされたウオールオーブンや、完全ビルトインの冷凍冷蔵庫やワインセラーの納まりが良い。 |
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Dada |
キッチンの三大要素である「水」「作業台」「火」を、それぞれ単独のユニット構成にしたユニークなデザイン。これからのキッチンデザインの発想を支える強烈なコンセプトモデルと言える。 |
Del Tongo |
MHブランドで日本でも有名なミラノで活躍する日本人デザイナー蓮池槇朗氏が、今回のコンセプトモデルを全面的に担当。 |
キッチンの延長にラジェントヒーターを組込んだ座のテーブルや、リビングボードを配置し、「キッチンとコミュニケーション」という最大の課題にチャレンジしている。 |
ハンドルのない扉デザインと、壁出しカランをセットしたユニークなシンク。シンクの右端には吐水口がありシンク全体を洗い流しできる。蓮池デザインに共通する「和」のデザインは、今回のユーロクッチーナでも随所に見られる大きなトレンドでもある。 |
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HIDEWO KURODA KITCHEN SYSTEM LABORATORY INC.
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