包丁のふるさと
大阪・堺の町を訪ねて
店内の庖丁をバックに一竿子忠綱本舗の永田幸彦氏。
頑固親父そのものという雰囲気を漂わせる氏は、堺刃物ミュージアムの組合員たちの安易なモノ造りの姿勢に反発し、脱会したそうですが、その頑さが大きな魅力を感じさせる。
堺ばかりでなく、日本の伝統工芸の職人技は安易な機械化と最新技術で置き換えてはならないことを痛感させられた。
右から3本目が、この工房に鍛冶屋から持ち込まれる生地の庖丁です。
右の2本の洋庖丁や左の4本の庖丁の形に仕上げる作業が、裏の工房で黙々と続けられている訳です。
左上の3本の庖丁は地域によって違う菜切り庖丁。関西型は刃元が角張ってイモの芽などをくりぬくことができるが、関東型は 刃元が丸い。
研ぎ上げた庖丁は、ぼろ布を丸く固め、和包丁は手前に引き、洋包丁は押し切ると切れ味を確認できる。
翌日,教わったコツを忘れないうちに我が家の庖丁を研ぎ直し、試し切りをしてみました。切れ味はこんな具合です。
ぼろ布はホツレもなくスパッと切れているのが分かります。
キッチンにご主人を呼び込むには、こんな作業から関心を持ってもらうことから始まるのかも・・・。
一竿子忠綱本舗で購入した料理包丁は、もろ刃の万能包丁です。(三徳庖丁や文化庖丁とも呼びます)。
★堺刃物ミュージアムの公式サイト
★一竿子忠綱本舗(永田刃物)のホームページ
★柴田書店出版の「包丁と砥石」の中で一竿子忠綱本舗・永田氏が研ぎのページや庖丁の選び方を監修をしています。
★年末のキッチン大掃除のガイド記事「キッチンの神髄に迫る最後の仕上げ」で庖丁研ぎのコツをお伝えしています。
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