キッチン・オブ・ザ・イヤー2009発表!!
昨年から続く不況の波は、建築・住宅業界に暗雲を拡げ、市場回復の兆しが見えないまま2010年を迎えようとしています。
こんな環境の中、キッチン業界も大きく変化しようとしています。そのひとつの波がスウェーデンIKEAを発信元とするキッチンの低価格化の現象でしょう。国産品では総合インテリアショップのニトリが発表した1.5間間口で199,000円という破格の定価設定のキッチンも登場しました。
キッチン業界からは、品質面での問題が指摘されることも多いようですが、見方を変えれば、製造直販という今までのキッチンの流通経路を単純化したごく当たり前の価格設定であることに気づくはずです。
すなわち、旧来の特約店や販売店という複雑な流通経費をパスし、運搬・施工費用など別業者の費用を別途計上することで、商品価格を抑えることに成功している訳なのです。現実問題として集合住宅やハウスメーカー等への納入価格が、定価の何掛け、何割引ということが公然と言われ、実際に驚くような価格で取引されていることから見れば、決してIKEAやニトリの価格が異常とは言えないのです。
もちろん日本市場の中でも、高価格帯のキッチンへの人気が高いことも一方にはあります。しかし、世界各地に展開する家具工場の特性を生かしたIKEAの商品戦略は、今までの製造・流通方式の温存を続ける日本のキッチンメーカーへの警鐘でもあります。
そんな背景の中、公正な審査の結果今年のキッチングランプリはIKEAのキッチンに決まりました。
■2009年キッチングランプリ・大賞:IKEAキッチンFAKTUM
IKEAのキッチンが今年のグランプリに選定された一番の理由は、暮らしの中心にキッチンを位置づけ、それを取り巻く様々な生活提案要素をトータルコーディネーションでき、生活デザインの核としてのユーザー対応が、他の企業には見られない魅力を持っているからです。
この写真で見られるキッチン空間を構成する収納家具、ダイニング家具、家電製品、調理器具、食器はもちろんのこと、カーテンやテーブルクロス、カトラリーに至るまでの全ての要素を、国内5カ所に展開するIKEAストアでユーザーは手に取って確認し選ぶことができます。そして自分で持ち帰ることで輸送費をセーブできます。
イケアのキッチンFAKTUM(ファクトゥム)は、柔軟性のあるキッチンシステムです。施工費をクリアするためにはIKEAのDIY思想を実践し、自分で組み立てることも可能です。バリエーション豊富なFAKTUMキャビネットを組み合わせて、 スペースが極端に限られていても、アルコーブ型に引っ込んだスペースや隙間が多くても計画できます。RATIONELL(ラショネル)と呼ぶ収納アクセサリーシステムを組みあわせキッチン収納を充実させることも可能です。
IKEA KITCHENのガイド記事「IKEAがシステムキッチン市場に大旋風を!」もご覧ください。
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