CG・画像加工/画像のファイル形式について

PS ElementsとLightroomでのRAWデータの編集と加工(2ページ目)

とりあえずRAWで撮って、そのあとの処理はどうしてますか? RAWデータの秘蔵は無意です。1枚ずつならPhotoshop Elementsで補正できますが、複数枚ならLightroom。目的にあわせてRAWを効率よく活用しましょう。

土屋 徳子

執筆者:土屋 徳子

CG・画像加工ガイド

頻繁なRAW編集にはLightroomがおすすめ

もし頻繁にまたは大量のRAWデータを編集するのでしたら、PhotoshopファミリーのAdobe Photoshop Lightroomがおすすめです。

Lightroomでは、ライブラリで複数のRAWデータを整理、閲覧して、そこから編集したいものを選び、現像し、DNGファイルの状態で保存、また出力をするまでを、1つの画面上で完結させることができます。Lightroom2では2つのモニタに対応しているので、1つのモニタで写真を大写しにして細部を調整して、もう1つのモニタで複数の写真を選ぶなど機能もあり、作業がより効率よくスピーディに行えます。

Adobe Photoshop Lightroom2の画面。1つの画面でRAWの閲覧、現像、整理ができる。


ヒストグラム
基本補正トーンカーブ色相/彩度/輝度明暗別色補正シャープノイズ軽減色収差周辺光量補正などの調整項目がそろっています。

内容的にはPhotoshop CS3 のCamera Raw編集画面にもこれに近い機能が備わっていますが、Lightroom2では新機能として、補正ブラシによる部分的な明るさや色の補正を、RAWデータ上で行うことができます。

Lightroom2の現像パネル(上)と、Photoshop CS3の補正タブ。
Lightroom2の新機能「補正ブラシ」と「段階フィルタ」が収納されているパネル。

Lightroom2の新機能をこちらの記事「LIGHTROOM 2 注目の現像モジュール」で紹介しています。
Lightroom2の現像画面(上)と、Photoshop CS3のCamera Raw画面(下)。補正ツールはほぼ同ですが、Lightroom2にはRAWデータを直接ドラッグして、部分的に露光量、彩度、明るさ、コントラスト、シャープなどを調整する「段階フィルタ」や「補正ブラシ」がついています。


また繰り返し行う操作をバッチ処理化したり、編集した作品をRAWを非破壊の状態でまとめて1つの画面で整理し、管理するなど、RAWデータを使って1枚の写真作品として作り込む目的に長けているのがLightroomです。

しかし、Lightroomには写真に文字を入れたり、合成作品を作るといった機能はありません。こういった作業はPhotoshop、Photoshop Elementsの本領となります。

 

1枚を作り込むならLightroom、コラージュならElements

このように、大量のRAWデータや写真を素早く現像、補正し、1枚の写真作品として完成させるのであればPhotoshop Lightroom2が適していますし、RAWデータを含めて写真を使った加工、合成、コラージュをする場合は、Photoshop ElementsやPhotoshopが適しています。

いずれにしても、RAWデータの最大の特徴は、あなた自身の目で納得する色や明るさを表現できるというものです。JPEGなどに比べ、ファイルサイズも大きいですから、RAWを秘蔵しているだけでは無意味なだけでなく、HDDなどの負担にもなりかねません。RAWデータを効率よく活かせるアプリケーションを使って、みんなをあっと言わせるような奥の深い作品作りを目指してみてはいかがでしょうか。
 

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