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この春、「白い家」がまた熱い!(3ページ目)

春になると白い洋服を身にまといたくなるように、住空間も心機一転、明るくまとめたくなりますよね。そこで今回は最近また注目されている「白い住宅」「新しい白」について考えてみたいと思います。

河名 紀子

執筆者:河名 紀子

家づくりトレンド情報ガイド

白の使いこなし方が分からない人が増加?

OZONE展覧会
同じ白でも、ファブリックの素材感や薄い色味をつけることで「変化のある白さ」が楽しめる(写真提供:リビングデザインセンターOZONE)
白い壁紙に白い天井、床は木目のフローリング。現在供給されている一戸建てやマンションの洋室はほとんど、この「床以外は真っ白」なタイプではないでしょうか? 視覚的な広さを演出するためにも、部屋の大きな面を占める壁や天井は「白」をベースとしたカラーで……というのが暗黙のお決まりでした。

現在もその供給側の傾向はあまり変わっていません。が、どうも最近になって、住み手側のほうが、ありきたりな白の空間に辟易したり、その使いこなし方に戸惑う人も増えているようです。

「白い部屋の使いこなし方が分からないという相談が最近増えています」と話すのは、リビングデザインセンターOZONE情報バンク・インテリアコーディネートラボ・マネジャーの堀内優子さん。同センターでは5月29日(火)までの期間、「new WHITE ROOMS~「白」で心地よく暮らす~」を開催。同じ白でも異なる素材感の内装材やファブリック(カーテン・イス生地)を、リビング・ダイニングの実物で展示、ギャザーやタックなどで陰影をつけた手縫いの白いカーテンの展示のほか、白いカーテンにアクセントをつけるタッセルの使い方なども提案しています。

でもなぜ、今になって白がテーマ? 前述の堀内さんは白い部屋の使いこなし方が分からない人が増えている理由をこう分析します。「光と風を取り入れた開放的な住宅を求める昨今のトレンドが背景にあると思いますが、入居前は真っ白い空間がかっこよく見えても、実際に住み始めるとどうも落ち着かないと相談にくるケースが多いようです」。

白すぎると落ち着かず、疲れる要因にも

白いリビングイメージ
白い壁に白い天井、白い壁面収納……ありきたりな白い部屋だからこそテクニックが必要に
一見、どんなインテリアテイストにもマッチする無難な「白」ではありますが、白さを一層生かそうと北欧風の白木の家具を置くと、単調になったり眩しすぎたり。また、最近のシンプルモダンなダークブラウンや黒っぽいアッシュなフローリングやドア材を選ぶと、そのコントラストに目が疲れてしまう……といった悩みも多いよう。最近の天井高サッシなどの開口部を大きくする住宅トレンドも、白さに疲れてしまう遠因のようです。

前出の堀内さんは「同じ白でも、薄く黄味がかったり青味がかったりするものを選んだり、内装を漆喰塗りや和紙など陰影のある壁紙を選ぶことで、目にやさしく映り、単調さが防げたりします」。また白いカーテンでも、共布でなくビーズや起毛した装飾タッセルなどでアクセントをつけると、かなり表情が出てくる、とも。白い空間に軽い遊び心で取り入れられる装飾アクセサリーも効果的だと言います。

リビングデザインセンターOZONE情報バンク・インテリアコーディネートラボでは、前述の展覧会のほかにも常時、30分無料相談を受け付けしています。これから白い部屋づくりをする人や、現在白い部屋に住んでいて気分を変えたい人など、こうしたプロのアドバイスを取り入れると、ありきたりだった白い空間がまた新しく再生しそうです。

【関連リンク】
・AllAboutプロファイル「建築家・中谷建宏氏」
・ミサワホーム「HYBRID BLANC」
・家・夢工房
・リビングデザインセンターOZONE「new WHITE ROOMS~「白」で心地よく暮らす~」

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