時代が「白い家」を求めている!?

ハイブリッドブラン外観
白いながらも陰影のある外壁に、フラワーシェルフやオーナメントが優雅なアクセントになっている(ミサワホーム「HYBRID BLANC」)
春になると白い洋服を身にまといたくなるように、住空間も心機一転、明るくまとめたくなりますよね。そこで今回は、最近また注目されている「白い住宅」「新しい白」について考えてみたいと思います。

一般的に無難でまとめやすいと言われた「白い部屋」、そして外壁が汚れるから……とタブー視されていた「白い家」が、最近また注目されているようです。その背景には、限られた敷地でもより広く見せたい都市型住宅の隆盛と、需要ボリューム層である団塊親子世代のニーズが関係していると思われます。

2007年問題の主役と言われる団塊世代はアクティブ・シニア予備軍。一般的に人間は高齢になると、老眼の影響等で照度が若い人よりも暗く感じるようになるため、より明るい空間を志向する傾向にあるとも言われていますが、団塊世代はそれに加えて、まだまだ元気な世代であることもあり、インテリアも白木の明るいナチュラルテイストを好みとする人が多いようです。

また、その子世代である団塊ジュニア(1971~74年生まれ、33~36歳)も、その下の世代であるジュニア・ネクスト世代(1975~1978年生まれ、29~32歳)も、各種調査によると、白を基調としたインテリアを好む傾向にあると言われています。

30~40代高感度ミセスがターゲット

ハイブリッドブラン内観
大理石調フロアがホテルライクなイメージを漂わせる、大人の白いインテリア(写真提供:ミサワホーム)
その若い団塊ジュニア世代向けに、その名も「HYBRID BLANC(ハイブリッド・ブラン)」という白い家を2006年秋に発売したのが、ミサワホーム。フランス語のBLANC(ブラン)は、白は白でも「平和」「平等」「純潔」などの意味が込められた“清楚な白”。ヨーロッパの石造りを思わせるピュアホワイトのセラミック外壁と切妻屋根の外観が印象的で、内装も白を基調とした清潔感あるインテリアで統一。「外も中も白い家」という提案です。

白にこだわったのは、明らかに団塊ジュニアをはじめとする30~40代前半の主婦を意識した結果。「美しい暮らしを私らしく楽しむ住まい」という商品コンセプトに現われているように、都市部・都市近郊の高感度な主婦たちの「子供がいても美しく暮らしたい」という幸せ色の象徴が、家族が主役として一番映える「白」なのでしょう。

従来「汚れが目立つ」と敬遠されがちだった白い外壁ですが、最近は各社の技術開発でこのタブーがクリアされつつあります。ミサワホーム広報によると、ニューセラミック外壁にテクニカルコートという特殊コーティングを施しているため、汚れにくく、また仮に汚れても水で落とせるようになっているとか。この傾向はほかのメーカーにも共通しており、セルフメンテナンス効果のある外壁を採用するメーカーが増えています。

一方、白を基調としたインテリアは、個性を活かしやすいのもメリット。団塊ジュニアは嗜好も多様な世代と言われていますが、例えば「HYBRID BLANC」では、
■木の風合いを生かした「ナチュラル×フェミニン」
■ブラウンを基調とした和風モダン系「ジャパニーズ×モダン」
■大理石調フロアの個性的な「スタイリッシュ×クリスタル」
という3つのインテリアを用意しており、このいずれにもマッチしてしまうのが「白」の懐の深さということもできるでしょう。

次ページでは、建築家のデザイナーズ住宅でも静かなブームになっている「白い家」の一例をご紹介します。