消費税、団塊親子ニーズ……正念場の1年

07前期カタログ
今年もハウスメーカーから多くの商品が発表。暮らしのイメージが沸くコンセプトブックも充実傾向に
今年も半ば以上が過ぎ、第1四半期決算時期を迎えました。毎年、ハウスメーカー各社から大々的に発売される新商品。でもはじめて家づくりをする人にとって、どの商品がどういう特徴を持っているのかよく分からないのが実情ではないでしょうか? そこで今回は、2007年前期に発売された各社商品をテーマ別・横断的にみていきましょう。

昨年から今年にかけてハウスメーカー業界は大きな転換期を迎えています。昨年6月に施行された住生活基本法も1年を迎え、団塊世代の大量定年と団塊ジュニアのマイホーム適齢期到来、また住宅ローン金利や地価が上昇し始め、消費税引き上げ前ということもあって、「今が正念場」といった業界の意気込みが強く感じられます。

そうした意気込みを反映して、07年も各社総力をあげた新商品が次々発売されました。今シーズンの商品トレンドを大きく分けると、「子育てなどのライフスタイル提案」「デザイン性」「こだわり訴求」「地震対策」の4つのテーマが特徴として浮かび上がるのではないかと思います。今回は前の3テーマについて紹介しましょう(地震対策については次回特集します)。

子育て、キッチン主義……ライフスタイル提案を前面に

団らんイメージ
仕事に家事に趣味に、アクティブ&多忙に活動する団塊ジュニア世代だからこそ、団らんを最大限に演出する提案が増えている
業界が大きな需要ボリューム層とみている「団塊ジュニア・ジュニアネクスト世代」は、結婚して子育て適齢期を迎え始めている頃。この世代は意外と「戸建て志向」が強く、独立行政法人・住宅金融支援機構の調査でも新築戸建を希望する割合は48%と、「狭くても庭付きでデザイン性のある一戸建て」を求めるニーズは、前後のマンション世代よりも高くなっています。


マイフォレスト-ミクオ
キッチンを中心に、シンプルなオープン空間と効率的な家事動線を提案する「マイフォレスト-ミクオ」(写真提供:住友林業)
また、この世代は仕事と家庭のバランスを重視し、そのどちらにも意欲的。男女平等教育で育てられたこともあって結婚後も共働きを続けるカップルが多く、子供を産んでも働き続ける女性が多いため、毎日仕事に家事に子育てに……と大忙し。当然、家の中も子供に目をやりながらの効率的な家事動線や妻のワークスペースだって必要になります。

さらにこの世代はパパも子育て参加に意欲的。広いリビングの中にキッチンやキッズコーナーを設けたり、窓に囲まれた半屋外のような明るいリビングを設けたりと、部屋を仕切らないオープンな空間設計が少なくありません。


ジニアスリンケージ
LDの中心にあるセンター階段は、子供が2階に上がって行く気配をほどよく感じられる(写真提供:ミサワホーム)
今年4月に発売されたミサワホームの「ジニアス リンケージ」では、家族が集まるLDの中心に階段(センターヴォイド)を設け、そのスペースに家族の写真や子供の作品を飾るファミリーウォールを設置し、パパもママも一緒に子育てを楽しめるソフトを提案。子供が小さいうちはオープンな間取りでいつでも目が届くようにし、子供の成長とともにフレキシブルに仕切れるマルチスペースなどの可変性提案も注目されます。

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また住友林業が先の7月に発表した「マイフォレスト-ミクオ」は、木という素材を前面に打ち出す商品が多い中で、暮らし提案を訴求した30代向け住宅。キッチンを中心に、シンプルなオープン空間と効率的な家事動線を自由な発想で提案しています。

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先般発表された平成19年版の国民生活白書は「つながりが築く豊かな生活」がテーマ。人と人のつながりが希薄になっている中、住まいにおいても家族のつながりを重視した空間設計が増えているようです。

さて若年層は何といっても「デザイン」「見た目重視」! 次ページではそんなデザイン性を軸に各社商品を見ていきます。