「どれにしようかな?」敷地条件から家族構成、好きな間取りなどを組み合わせて、まるでレストラン感覚?! |
これまでの企画型住宅は「プランや間取りをはじめ、限られた範囲の中からしか選べない」というイメージが強かったのではないでしょうか? そうしたイメージから脱出すべく、最近のハウスメーカーはかなりプランや選択の自由度を高めた「新・企画型」を相次ぎ発売、こだわりの実現がしやすくなっているようです。
企画型住宅が歩んできた歴史とは?
高度成長期の郊外開発で、企画型住宅は日本の住宅形成に大きな役割を果たした |
まるでデザイナーズ住宅のような、デザイン性に磨きのかかった新・企画型住宅も(写真は10月発売の三井ホーム「ホワイトバーリオ」) |
そうした時流にやや乗り遅れた感があったのが、ユーザーのこだわりを細部までは反映しづらかった当時の企画型住宅。そこでこの遅れを取り戻そうと、各社は企画型の対極にある、限りなく自由設計やデザイナーズ住宅に近い商品を開発。「脱」企画型住宅を打ち出して、自由設計による住まいづくりのイメージを築いてきたのが、この10年でした。
今なぜ企画型?「復活の背景」
企画型住宅の原点に立ち返りつつ、40年のノウハウを生かした「新・企画住宅」を発表したミサワホーム40周年会見 |
それに加えて昨今では、原油や木材をはじめとした住宅資材の高騰、地価上昇など住宅コストの上昇要因を抱えながら、一方では省エネ・耐震性の社会的ニーズ、ユーザーの経済的格差、業界全体の競争激化という問題も重なり、「これら何重苦の問題を一律に住宅価格に上乗せすることは難しくなる」との住宅会社の判断から、再び注目されているのが新しい企画型住宅なのです。
時代が求めてきた性能や技術を凝縮しながらも大量生産によるコストダウンにより、リーズナブルな価格を維持してきた「企画型住宅」。その原点を意識した新しい企画型住宅の最近の商品例を次ページで紹介します。