マンションは生徒の出入りで近隣に迷惑も
自宅の洋室をリフォームしたアトリエ教室は。パリの花屋をイメージして白い塗り壁の内装にテラコッタ敷きの床に |
廣川さんの知名度が上がるとともに遠方からも生徒さんが来るようになり、マンションの前で生徒さん同士が待ち合わせしたり、車が並ぶように。「いつもたくさん人が来てるようだけど、何をしてるの?」と隣人に言われたりするなど、「自宅マンションでの教室もそろそろ限界だな、と思うようになったんです」(廣川さん)。
結婚前からお花を教えることに一生懸命だったので、ご主人の理解もあり、念願の一戸建てを買うことに。しかし時間と立地・予算などの面で土地を購入してからの注文住宅は残念ながら無理だと判断し、建売の一戸建てを購入。駅から徒歩圏で生徒さんも通いやすく、駐車場も自家用のほかにゲスト用の1台分スペースがあったのも決断の要素となりました。
生徒さんは教室の前後におしゃべり交流するのも楽しみ。ゲスト用の駐車場もある一戸建てなら近隣に迷惑にならずにすむ |
さらに、動線。ご主人やお子さんがいるときも、生徒さんが全く家族に気づかない家にするためには、玄関からの「プライベート動線」「教室動線」が完全に分かれている必要があります。購入した戸建ては玄関からちょうど右にLDK、左に和室……と左右に分かれる動線になっていたのですが、和室では洋風フラワーアレンジはさすがにできません。
フラワー教室ゆえの動線・仕様も重要
アトリエのリフォームにあたっては、パリ本場のお花屋さんのイメージを再現するため、旅行の写真を見せながら業者と打ち合わせしたとか |
壁はフランス・パリのお花屋さんをイメージして、目にも体にもやさしい珪藻土を塗りました。ただ最初は「パリのお花屋さんのような」と言ってもリフォーム業者となかなか通じず、旅行時の写真をたくさん見せながら、徹底して話し合ったとか。
花とそこで学ぶ人たちが主役になる、やわらかい白い空間。「生徒さんは住まい手のセンスと空間演出までも習いに来ているんです」 |
廣川さんの自宅サロンづくりからは「プライベートと完全分離した動線」「専用部屋」「自己演出」が重要なポイントとして浮かび上がります。最後に、廣川さんは自宅サロンのメリットとして3つ挙げてくれました。
「なんといっても家賃や固定費などの資金プレッシャーが少ないこと、次に子供や家族を優先できる『時間の決定権』を握っていること、そして最後に、好きな仕事を続けていられるという生き甲斐と誇り。これらのメリットが同時に叶うのであれば、一戸建てやリフォーム資金も人生全体で考えれば決して高くないのではないでしょうか」
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