大切なのは「リフォーム後の生き方応援」

前回は、家が散らかるにつれて塞ぎこんでいた84歳の女性Aさんが、「掃除サービス」をきっかけに心を開き、「もっときれいな家に住みたい」とリフォームの決断に至った模様をご紹介しました。今回はその続きを。

レッスンパートナー
リフォーム後の新居に「趣味をともに楽しんでくれる人」が定期的に来てくれる(画像提供:以下いずれもアキ設計)
さて、Aさん宅のリフォーム工事はその後ゆっくりと進められました。Aさんに仮住まいの負担を強いることなく、工事中も住み慣れた自宅で暮らせるよう、工事は少しずつ2年がかりの計画に。

人を招ける家は、モノを片付けやすくし、同居の家族にも気を配った動線が重要になります。それは将来、Aさんに介護が必要になってもホームヘルパーが訪問しやすいということ。そのためリフォーム設計では、誰にでも何がどこにあるか分かりやすい収納や設備など、誰もが片付けやすく掃除しやすい点にも配慮したそうです。

そしていよいよ完成当日、株式会社アキ設計代表取締役・池上裕子さんは出張美容師を手配し、Aさんをプロによるヘアメイクで、見違えるようなヒロインに変身させました。もともとオシャレ好きでしたが、何年も鏡を見ていなかったAさん。鏡に映った女性としての自分に喜ぶAさんの姿に、「リフォームで家だけでなく、姉も自分も本当に生まれ変わりました」と、一番驚いたのは弟さんでした。

「家がリフォームできれいになっても、設備が新しくなっても、それだけではだめ。そこに人が来て、外の新しい風を取り込んで、住まい手がワクワク楽しく暮らせるようになって初めて、家は生きてくるんです」というのが、池上さんの持論。高齢で出かけられないAさん宅に人の出入りが生まれるようにするには……そこで考案したサービスが「レッスン・パートナー」というものでした。

リビング・リフォーム後
リフォーム後のAさん宅のリビング。来客を出迎えるムーディーな雰囲気に
これは、住まい手の趣味や関心ごとに合った人材を、アキ設計が派遣するというもので、単なる家庭教師ではなく「一緒に趣味を楽しんでくれる人」という点を重視しています。

英語が得意で庭いじりが趣味だったAさんの家には、園芸と英語の「レッスン・パートナー」が週二回来ています。調理が困難なAさんのために、食事の支度もできる女性たちが選ばれ、レッスン当日はAさんも朝から身支度して、パートナーとの時間を楽しく過ごしているそうです。

こんな時代だからこそ自宅サロンを求める理由が、まだあります。詳しくは次ページで!