ゆったりとした時間が流れるトイレ空間
昨今のトイレの性能の進化には本当に驚かされるものがあります。洗浄機能はもちろん節水や掃除のしやすさなど、その技術力は素晴らしいものがあると同時に、各社商品ともにデザイン性も高まってきています。トイレ空間そのものは、居室のような心地よさ、くつろぎの場、というような提案がみられるようになり、その空間に設置される機器としてのトイレも「椅子」や「オブジェ」のようなイメージがあるようにも思えます。洗面と同様に、寝室の側に設置されることを考慮した商品も出てきています。
(左)フタが開くとジャズ音楽が流れる機能も搭載 [REGIO] (右)鮮やかな色合いの内装タイルと組み合わせた個性的な空間 [サティスアステオカラーズ] INAX |
たとえば、INAXの「REGIO」であれば、そのマットなブラック色と艶のあるホワイト色が大きな特徴です。座り心地もゆったりとしたスクエア形状の大型な便座は、トイレというよりもドレッシングルームというような空間に設置したいデザイン。洗浄音を低減することで、寝室の側に設置して気にならないとか。デザインだけでなく、機能性のアップがプランニングにも変化を与えているひとつの要因なのでしょう。また、カラフルな色を用いた「サティスカラーズ・サティスアステオカラーズ」はポップな椅子を思わせるデザイン。内装材や手すりなどとのコーディネーションによって、楽しい空間づくりができそうです。
(左)シックで落ち着いた雰囲気 [レストルームドレッサー システムシリーズ] TOTO (右)ナチュラルな色合いでまとめてさわやかな空間に [アラウーノ] 松下電工 |
松下電工の「アラウーノ」は、モダンなデザインが特徴の商品。便座のふたのカラーバリエーションを豊富に揃え、手洗いカウンターとのコーディネートも可能なので、さまざまな空間を生み出すことができるでしょう。TOTOの「レストルームドレッサー システムシリーズ」は、手洗器、カウンター、扉・幕板を組み合わせトイレ空間全体を構成するもの。より快適なレストルームとしてするため、リモコンや室内暖房などを自動で制御する機能も用意されています。
このように、水まわりの設備機器は、居室空間に設置しても違和感のないデザインの商品や提案が多くみられるようになってきました。もちろん、デザイン面だけでなく、本来の機能を高め、より使いやすくすることで、「家具」のようなデザイン、プランニングが可能になってきているわけです。「水まわりだから」という固定概念にとらわれず、たとえば、シンプルに構成した空間にワンポイントとして設置してみたり、手持ちの家具と組み合わせてみたり、わが家にとって、必要な機能や性能を確認した上で、自由なプランニングを検討してみてはいかがでしょうか。
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