住宅設備・建材の選び方/住宅設備・建材のトレンド

キッチン・サニタリーは「家具調」の兆し?

最近のキッチンやサニタリー商品を見てみると、家具のようなデザインを施したものが増えてきるような印象を受けます。最新のメーカー商品をご紹介しながら、その傾向をみていきましょう。

岩間 光佐子

執筆者:岩間 光佐子

住まいの設備ガイド

ガラスのような質感を持つシンク一体型のカウンターが特徴。2007年グッドデザイン賞受賞  [キュイジア]  TOTO
最近のキッチンやサニタリーなど、水まわりの商品を見てみると、家具のようなデザイン、家具やインテリアに使われるような素材を施したものが増えてきた印象を受けます。もちろん、設備機器としての機能面の開発や工夫は進んでいますし、使いやすさや掃除のしやすさなどが向上した商品も増えてきていますが、インテリア性、デザイン性を高め、「機器」というよりも「家具」と呼びたくなるような商品が多くみられるようです。

今回は、現在発売されている商品をご紹介しつつ、その傾向をみていきましょう。

LDKの中心となるシステムキッチン

キッチンが住まいの中心になってきています。最近のハウスメーカーの間取りやモデルハウスをみても、調理をし、食事をとり、くつろぐことを暮らしの中心と考えるプランが多くなっています。もちろん、プランの考え方はそれぞれですが、家族やお客様とのコミュニケーションを重視したキッチンにしたい、という方は増えてきています。

画像の<br>代替テキスト
(左)「I型ゲート対面プラン」リビングゲートカウンターは3色用意 (右)カウンター下には収納スペースも充実  [ライフデザインキッチン グランピアッセ・リュクス]  INAX

そのため、キッチンはLDK空間の大きなポイントとなり、ダイニングやリビングとのつながり、家具や内装とのコーディネーションなどがますます重要になってきているのです。存在感のあるキッチンのユニットは、置き家具のようなデザインや表面素材にこだわったものなどがみられ、インテリアに合わせやすくなってきていますし、カウンター素材や換気扇のデザインなども、作業空間というより居室空間に馴染むようなものが増えてきているように思えます。

たとえば、INAXの「グランピアッセ・リュクス」の場合、天然木突き板のカウンターを設けることで、家具のような雰囲気というだけでなく、書斎的なスペースとして使うことを提案しています。木の感触を大切にしたカウンターは、450mmの奥行きを持ち、読書やパソコン作業も可能。カウンター下には、家族みんなの収納スペースも用意されています。また、TOTOの「キュイジア」の場合、カウンターの素材に高級感を持たせ、作業台というイメージを払拭、ゆったりと座って、リビングに居る家族ともおしゃべりをしながら、調理作業ができるプランなども提案されています。

画像の<br>代替テキスト
(左)照明の演出効果でより心地よいキッチン空間に [システムキッチン O'MADE XIMO エクシモ ランフォニーシリーズ]  松下電工
(右)シンプルなデザインの背面キャビネットと合わせて十分な収納スペースを確保 [クレディア オープンステップ対面アイランド]  トステム

トステムの「クレディア」は、扉材のつくりに工夫を施し、ダイニング側からも飾棚として使えるような工夫がされていますし、松下電工の「エクシモ」では、壁面の収納スペースのレイアウトや照明にこだわり、空間の一部としての雰囲気づくりを重視したプランも見られます。

次ページでは、洗面化粧台をみていきましょう。
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます