[写真協力] LIXIL
門・アプローチ空間には、直線的なデザイン、緩やかに仕切るアイテムも
門まわりやアプローチ空間のつくりは、住まいの印象を左右するもの。多様なプランが考えられますが、最近では、比較的オープンなスタイルが多く、表札やポストなどをまとめた機能門柱を中心にプランニングするケースが増えてきました。メーカー商品には、門柱や門袖、パーテーションなどの多彩なアイテムを組み合わせることで、個性的なアプローチを生み出すことができる商品もみられます。直線的でモダンなデザインも多く、木材や竹などを直角に交差させたり、細い角材を等間隔に縦、もしくは横にのみ並べた格子など、日本建築で多く用いられている要素を取り入れた商品も。格子部分に用いられる角材などの形状に工夫を施し、敷地内からは開放感が得られ、外部(道路や隣家)からは見えにくく、プライバシーを守ることができるタイプも揃っています。
また、障子のように、圧迫感がなく、気配を感じるような半透明の素材などを用いたパーテーションなど、敷地と外部を緩やかに仕切ることができる建材商品もみられます。
門扉や玄関扉にも引き戸タイプが豊富に
横にスライドさせて開閉させる建具である引き戸は、日本人にとっては身近なスタイルですが、最近では、建材メーカーの門扉や玄関扉商品にも、引き戸タイプは豊富に揃っています。引き戸の魅力は、限られたスペースで広い開口部を得ることができること。開き戸(ドア)では、前後に扉の開閉スペースが必要ですが、引き戸であれば、その開閉スペースが必要なく、狭い空間でも設置することができます。また、開け放しておいても、扉は邪魔にならないため、荷物を持っていたり、お子さんを抱いたままでの出入りも楽になるでしょう。
建材メーカーの商品には、すっきりとしたデザインのタイプなども多くみられ、さまざまな外観デザインに合わせて取り入れることが可能。格子などのデザインを取り入れたタイプもあり、和モダンな住まいにもコーディネートすることができるでしょう。
上手に日射しを遮る、簾やよしずのようなシェードやスクリーン
従来の日本家屋では、深い軒や庇を設け、夏場には軒の下に簾(すだれ)を下げたり、よしずを立て掛けるなどして、日差しを遮り風を通す、というような工夫をしてきました。建材メーカーから提案されている日差しを遮る外まわりの建材商品にも、基本的には同じような考え方のものが多くみられます。たとえば、モダンな住宅にも適する、シンプルなデザインの庇(窓や出入口などの上部に設けた屋根状のもの)などもみられますし、小窓に設けることが可能なタイプも。また、外付のシェード(スクリーン)商品もさまざまなタイプがあり、デッキやテラスの床まで降ろし設置するタイプ、2階のバルコニーやパーゴラなどに設けることができるものなどもみられます。いずれも、簾(すだれ)やよしずのような効果を得ることができるものです。
その他、窓の外側に設置することができる格子やルーバータイプの建材も揃っています。好みの角度を調整することできるタイプであれば、プライバシーを守りつつ、日射しを遮ることが可能でしょう。
縁側のような庭とのつながりを生み出すデッキ
最近では、アウトドアを取り入れたプランも増えてきています。LDKにつなげたウッドデッキやサンルームは、お茶を飲んだり、くつろぎの場としても人気のスペース。外(庭)を取りこむ暮らしは開放感とくつろぎを与え、家族や近隣とのコミュニケーションの場ともなるでしょう。たとえば、縁側や濡縁のようなプランニングとしたり、デッキ材の貼り方に工夫したり、選ぶ色によっては、和の雰囲気を持たせることも可能です。格子のデザインを用いたパーテーションと組み合わせるなど、さまざまなプランが考えられるでしょう。和空間のコーディネートのコツは、自然を感じさせる素材を用い、シンプルなレイアウトを心がけること。曲線を用いるよりは、直線のデザインでまとめる方がいいでしょう。広がりのある空間づくり、気配を感じるような光を通す建材などを用いても。メーカーの商品ラインナップや施工例集などを参考に、住まい全体のイメージを検討しながらプランニングすることが大切です。
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