内装建材/内装建材の基礎知識・選び方

引き戸,格子,畳etc. 和を感じるインテリア建材&設備

自然を大切にし、環境にやさしい住まいも注目され、昔ながらの日本の暮らし方も見直されてきています。ここでは、引き戸や格子、置畳など、和を感じる空間を演出するアイテムをみていきます。

岩間 光佐子

執筆者:岩間 光佐子

住まいの設備ガイド

格子と格子の間に透明樹脂板を用いているので、大開口でも安心。ゆっくりと確実にしまり安心で静かなダブルクローズも標準装備。[アルミインテリア建材undefinedスクリーンパーティション Jタイプ]undefinedYKK APundefinedhttp://www.ykkap.co.jp/

格子と格子の間に透明樹脂板を用いているので、大開口でも安心。ゆっくりと確実にしまり安心で静かなダブルクローズも標準装備。[アルミインテリア建材 スクリーンパーティション Jタイプ] YKK AP

最近の住まいやインテリアに多くみられるのは、シンプルですっきりとしたデザイン。ナチュラルな雰囲気を感じさせるスタイルが人気です。また、自然を大切にし、環境にやさしい住まいも注目され、昔ながらの日本の暮らし方も見直されてきています。

インテリア建材や設備機器にも、従来より培われてきた和のスタイルを取り入れたもの、和のテイストを感じるものなどが多くみられるようになりました。ここでは、引き戸や格子、置畳など、和を感じる空間を演出するアイテムをみていきます。

引き戸タイプの室内建具で開放感のある空間を

横にスライドさせて開閉させる建具である引き戸は、襖や障子として、日本人にとっては身近なスタイル。最近では、建材メーカーの商品も充実し、扉や間仕切扉、収納扉など室内建具として、さまざまな空間に用いられるようになってきています。

引き戸の魅力は、限られたスペースで広い開口部を得ることができること。開き戸(ドア)では、前後に扉の開閉スペースが必要ですが、引き戸であれば、その開閉スペースが必要なく、狭い空間でも設置することが可能です。また、開け放しておいても、扉は邪魔になりませんし、風も通り抜け、開放感を生み出すことも。出入口はもちろん、間仕切扉としても使い勝手はいいでしょう。襖や障子の開閉によって、空間をさまざまな用途に用いてきた昔からの知恵を、プランニングにも上手に取り入れたいものです。

新素材の障子や光を通すデザインも

引き戸タイプの建具のひとつである障子には、新しい素材を取り入れるなどした商品もみられます。木材を格子状に組んで、片面に薄く光を通す紙を張った「明障子」に、最近では、和紙と樹脂などを複合させ強度を高めたもの、 防炎タイプの障子紙やガラスを用いたタイプなども。障子の張り替えも必要がなく、汚れにも強く、掃除がしやすいのがメリットでしょう。また、木材の代わりに変形しにくいアルミを格子に用いたものなどもあり、和洋問わず、さまざまなインテリア空間に合わせることも可能です。

間仕切りや壁面収納の扉などにも、障子紙のように光を通す、ガラスや樹脂を使った商品も多くみられます。空間に奥行きを持たせることができ、比較的狭い空間でも圧迫感を感じないのもメリットでしょう。

直線的な格子デザインのパーテーションで緩やかに仕切る

日本建築の中で用いられていたのは、木材や竹などを直角に交差させたり、細い角材を等間隔に縦、もしくは横にのみ並べた格子。シンプルな和モダン空間を演出するものとして注目したいのがこれらのデザインを取り入れたものでしょう。

たとえば、LDKをひとつにつなげた空間で、視覚的、心理的に仕切りが欲しいというケースに適しているのが、格子のデザインを用いたパーテーションやスクリーンの商品。固定タイプや可動(スライド)タイプ、格子のみのタイプ、格子などの間に樹脂板などを用いたタイプがあるので、プランニングに合わせて選ぶことが可能でしょう。それぞれのスペースを緩やかに仕切ることができ、光を遮ることがないので、明るさを確保することができるメリットも。格子のみのタイプであれば、適度に視線を遮りながら優しく光と風を行き渡らせることもできるでしょう。リビングとダイニング、ベッドルームと書斎コーナーなど、緩やかに仕切りたい場合などに適しています。

畳素材や床座スタイルに適したアイテムも

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リビングの一角に和のスペースを設けることで、広々とした空間に。 [ZIPANG ここち和座 置き敷きタイプ] DAIKEN 

畳敷きの和室がある住まいも少なくなってきていますが、畳の素材感はもちろん、ごろっと横になることができ、来客などさまざまなシーンに対応できる和室に魅力を感じる方も多いでしょう。リビングに和室を隣接させたり、リビングの一角に畳コーナーを設けたプランもみられますが、一般的なイグサの畳だけでなく、紙を用いた畳風の床材、さまざま色を揃えた商品などもあるので、用途やインテリアに合わせて取り入れてみてもいいでしょう。

また、手軽に畳スペースを実現することができる置き敷きタイプ、畳や椅子としても収納としても使うことができる箱畳のような商品も。リビングチェアとして、長椅子としてなど、間取りに合わせたさまざまなコーディネートが楽しむことが可能です。

その他、床座のスタイルとして、堀炬燵も根強い人気があるもの。和室に設けるタイプはもちろん、フローリングの床に用いることができるタイプもあり、テーブルを中心に、低くまとめることができるので、空間が広く感じるのもメリットでしょう。

伝統色が取り入れられ、すっきりとしたデザインの水まわり設備

スッキリとしたデザイン、黒の建具が和モダンの雰囲気を生み出す。[サザナ]undefinedTOTOundefinedhttp://www.toto.co.jp/

スッキリとしたデザイン、黒の建具が和モダンの雰囲気を生み出す。[サザナ] TOTO

水まわりの機器にも、和の要素を持つ商品はみられます。洗面ボウルや衛生陶器などには、陶器の伝統技術を用いたものや繊細な絵付け模様を施したものなどがあり、オブジェのように取り入れてみてもいいでしょう。

また、システムキッチンやシステムバスにも。和のテイストを感じるデザインがみられます。扉材のカラーバリエーションや壁パネルには、日本の伝統色を提案したものも。すっきりとした縦横のラインを強調したデザインは、和モダンの空間に馴染むでしょう。

インテリアに和の雰囲気を持たせたい場合、一般的には、明るい色合いを選べば数寄屋のような洗練された雰囲気に、ダークな色合いであれば、古民家のような重厚さを演出することができるでしょう。直線的なデザインを取り入れ、適した自然の素材を組み合わせることもポイントです。もちろん、可変性のある空間づくりや広がりを持たせる工夫、暮らし方も合わせて上手に取り入れるようにしたいものです。


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