モデルルーム見学/モデルルーム見学のコツ【室内設備・インテリア編】

シンガポールのモデルルームをリポート!(2ページ目)

シンガポールの住宅事情を取材した第二段です!シンガポーリアンが多く住む典型的なフラットのモデルルームタイプを見学してきました。そこにはシンガポールならではの、ある「部屋」がありました。

井上 恵子

執筆者:井上 恵子

住まいの性能・安全ガイド

モデルルームの間取り例と特徴

それではモデルルームの3-Room(2LDK)、4-Room(3LDK)、5-Room(4LDK)の間取り例をみてみましょう。

2LDK、3LDKのモデルプラン例。
2LDK、3LDKのモデルプラン例。シャワールームが二ヶ所、玄関近くにシェルターが備えられている(出展:blueprints of success by HDB ANNUAL REPORT 2004/2005)



5-Roomのモデルプラン例。
同じく5-Roomのモデルプラン例(出展:blueprints of success by HDB ANNUAL REPORT 2004/2005)


暑い国ならではの二重玄関扉
鋳鉄製の扉と、日本とおなじ目隠しの玄関扉が二重になっていました。
シンガポールならではの特徴としては、玄関扉が二重であること、玄関からすぐリビングルームに入ること(廊下がない)、狭いタイプの住宅でも必ず二つシャワールームがあること、玄関近くにシェルターがあることがあげられます。玄関扉は普通の目隠しの玄関扉と、門扉のような鋳鉄製の扉の二重構造になっていました。暑い国なので玄関扉を開け風を取り入れつつ防犯性を持たせるという考え方ですね。

シャワー、洗面、トイレがひとつの部屋になっています。
洗面、トイレ、シャワーがひとつの部屋に収まり、それが標準で二つついていました。
またどんなに狭いタイプの間取りでも、メインベッドルームにひとつ、共用部分にひとつの計2箇所のシャワールームが標準装備されています。日本のようにバスタブにつかる習慣はなく、エグゼクティブタイプになってようやくバスタブを見ることができました。この辺も常夏の国ならではの特徴といえるでしょう。

そして一番驚いたのが、全ての住戸にシェルターがついていることです。シェルターは大変強い扉と躯体(=壁)に囲まれた小さな部屋で、換気もとられパソコン回線もつけられています。この部屋の目的を聞くと「戦争のときなどに逃げ込むための部屋だ」ということでした。シンガポールは平和な国というイメージがあったので部屋の存在自体に驚きましたが、実は普段はあまり役に立たないスペースのようです。実際はワインセラーとして使ったり、そのまま空きスペースとしておいておくことが多いそうです。

それでは次のページでモデルルームの様子を写真でみていきます。
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