上棟式ってどんな式?
「上棟式」は建前(タテマエ)とも呼び、無事棟が上がったことに喜び、感謝するものです。つまり、上棟式は「儀式」というよりも施主が職人さんをもてなす「お祝い」と言えます。工事に関わった人が一同に会し、今後の工事の安全を祈願し、お互いの協力の元に家をつくり上げていこうとする意思表示の会でもあります。
このように上棟式はお祝いの会ですので、一般的な住宅の場合、地鎮祭と異なり神主さんを呼ばないことが多いです。ただし、地域によっても異なります。
上棟式に際し、施主(建築主)が用意するもの
- 塩、お神酒(1升一本)、洗米→上棟の儀
- 料理、飲み物→宴席
- ご祝儀→工事関係者へ(5000円~2万円程度)
- 引き出物、折り詰め等
一般的な上棟式の進行
- 棟梁が棟木に幣束(ヘイグシ)を立て破魔矢を飾る
- 建物の四方に酒・塩・米をまいて清め上棟の儀を行う
- 上棟の儀の後、施主のあいさつ、乾杯を行い直会(宴会)へ
- 工事に関わっている職人さんの紹介
- 施主から職人へご祝儀を渡す
- お開き。手締めを行う
料理やご祝儀の準備上、事前に出席者の人数を施工業者に確認しておく必要があります。どの程度のお酒や料理、おつまみが必要かは地方によって相当異なりますので、施工業者とよく相談して準備をすすめると良いでしょう。
上棟式の流れ 写真入りレポート
地鎮祭の記事でご紹介したS邸(東京都内)の上棟式を、写真を交えて紹介します。当日は施主関係4人、設計事務所より2人、施工業者関係10人 (設備・電気など各担当業者など)の計16人が参加しました。宴席の様子
上棟の儀
上棟の儀
上棟の儀:建物の四方にお神酒、塩、米をまいてお清めをします。
施主の挨拶
施主の挨拶:お施主さんから上棟への感謝と職人方への労いの言葉がありました。
設計者の挨拶
続いて設計者の挨拶。
職人の方々
その後乾杯の音頭があり、直会(ナオライ)に入りました。直会(ナオライ)では料理やお酒が振舞われ、施主からご祝儀が手渡されました。また職人さんたちの自己紹介、お施主さんの家づくりへの思い入れなどのお話があり、始終和やかな雰囲気でした。
数カ月に及ぶ工事期間の中で、このようにその家づくりに関わる人たちが一度に集まる機会はほとんどありません。上棟式はお施主さんにとっても、職人さんにとっても、お互いの人柄を知る良い機会になります。お互いの顔が見えてくると、より一層家づくりに対する思い入れ、そして信頼関係が深まることでしょう。
近年、特に都市部では上棟式を行わない人も増えています。確かに手間やお金がかかることは事実です。しかし、これから自分達が数十年も暮らしていく家です。その家にはたくさんの人の手が掛けられているのです。
「家」という単なる「うつわ」をつくるだけでなく、家づくりを通して人と人とのつながり、心の豊かさを育んでいきたいものですね。そんな視点から「上棟式」を考えてみてはいかがでしょうか。
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