壁量配置図 |
構造計算は必要か?
建築基準法では、2階建て以下かつ延床面積500m2以下などの木造住宅では構造計算は必要ありません。その代わり、構造安全性を確認する仕様規定が設けられています。それが“壁量設計”です。壁量とは、地震や強風に対して抵抗するのに必要な耐力壁の長さのこと。必要とされる壁量を上回るように、壁量を配置していきます。
建築基準法の壁量設計の流れ
壁量設計は下記の流れにそって計算し、計画建物の耐震性を検討します。
1:壁量計算
地震力、風圧力に対する必要壁量を求める
↓
2:壁の配置
壁量計算で確認された必要壁量以上の耐力壁が、釣り合いよく配置されているか確認
↓
3:接合部
筋かい端部、柱脚、柱頭の接合方法を仕様の条件より選択
施主の判断目安は
平成12年に“品確法”が制定され、建築主(施主)が耐震性を判断する目安となるように3段階の耐震等級が表示されました。等級1は建築基準法レベル。等級2、等級3となるほど建物の耐震性は高くなります。
・耐震等級1(建築基準法レベル)
首都圏では震度6~7の地震力に対して倒壊・崩壊せずに、数十年に一度発生する震度5強の地震力に対して破損しない程度
・耐震等級2
首都圏では震度6~7の地震力に対してその1.25倍であっても倒壊・崩壊せずに、数十年に一度発生する震度5強の地震力に対してその1.25倍であっても破損しない程度
・耐震等級3
首都圏では震度6~7の地震力に対してその1.5倍であっても倒壊・崩壊せずに、数十年に一度発生する震度5強の地震力に対してその1.5倍であっても破損しない程度
等級レベルとみると、建築基準法で定めらた基準が最低限であるとわかります。より耐震性を高めた家づくりをされたい方は、設計士と相談して等級レベルを決めると良いでしょう。