引渡し時当日は、建具の開閉具合や設置した設備の試運転をし、不具合がないかをチェックしていきます。
引き渡し時の注意点は?
いよいよ引渡し当日、これで最後だとあまり気合いを入れず肩の力を抜いてください。住み始めてからも施工会社との付き合いは続きます。引渡し時は確認することが多いため、ポイントをおさえてチェックしていくと良いでしょう。また、当日にすべての不具合を見つける大変なことです。前々日あたりから現場に足を運んで、気になるところを確かめておくものよいでしょう。【関連記事】
▼見落とすな!引渡し時の確認事項10
引き渡し時にチェックすること
引渡し当日は、書類や設備機器の保証書などの重要書類が渡されます。後から受け取っていないといったトラブルにならないためにも、書類を受け取る際、次の10項目を確認するようにしてください。■最終確認はこの10項目!
1 | 鍵はすべて揃っているか |
2 | 引渡し書類の記載に間違いはないか |
3 | 設備機器類の保証書は揃っているか |
4 | 設備機器類の取扱い説明書は揃っているか |
5 | アフターメンテナンスの連絡先は記載されているか |
6 | 各工事(防水工事など)の保障期間は記載されているか |
7 | 追加・変更工事の金額などが明確になっているか |
8 | ダメ直し工事の終了時期は明確になっているか |
9 | 建築確認申請の副本は返却されたか(間に合えば完了検査済書も) |
10 | 機器類の試運転、取扱い説明は済んだか |
引き渡し時の建物チェックシート
とくに目につきやすいところをあげてみました。清掃・養生 | ・ゴミや残材は残っていないか ・汚れていないか |
木工事 | ・造作材の仕上げはどうか ・床の不陸やきしみ、床なりはないか ・汚れやキズはついていないか |
屋根工事 バルコニー工事 |
・雨漏りの後はないか ・軒樋、竪樋の取付け位置はどうか ・手スリの高さはどうか |
コーキング工事 | ・サッシ、外壁、バルコニーまわりのコーキングはなされているか ・キッチン、浴室まわりのコーキングはなされているか ・外壁と軒天の取合いはどうか |
外壁工事 | ・不陸やひび割れはないか ・汚れやキズはないか |
鋼製建具工事 | ・網戸の有無は ・開閉、施錠具合はどうか |
木製建具工事 | ・立て付けはどうか ・施錠具合はどうか ・反りやキズはないか ・ストッパーや戸当たりはついているか ・襖紙や障子紙にしわや汚れはないか |
タイル・左官工事 | ・汚れやキズはないか ・目地にゴミが詰まっていないか |
塗装工事 | ・色や仕上がり具合はどうか ・不陸やムラはないか ・塗り残しや液垂れはないか |
内装工事 | ・不陸はないか ・汚れやキズはないか ・ビニルクロスなどの剥がれはないか ・隅部のおさまり具合はどうか |
雑工事 | ・製品に汚れやキズはないか ・保証書はあるか |
給排水工事 空調換気工事 |
・給排水の流れ具合はどうか ・水漏れはないか ・空調機器の運転音はどうか ・保証書はあるか ・メーターの位置確認 |
電気工事 (照明器具) |
・点滅の点検 ・スイッチの位置の確認 ・照明器具に破損や汚れなどはないか ・メーター、分電盤の位置確認 |
引き渡し時の注意点・ワンポイントアドバイス
引渡し当日は笑顔で迎えたいですね。そうすることができたら、その建物は良く出来たと言えるでしょう。建物は並んでいる商品から買うのではなく、施主・設計者・施工会社と三者で共に造り上げていくものなのです。引渡しを笑顔で迎えられたということは、三者の信頼関係を築くことができた証です。信頼関係を築いておけば、住んでから不具合なところが出ても、気軽に連絡をとり直してもらうことができます。こういった体制をとっておくことはとても大切です。引渡しで関係が終わるのではなく、これから住み続けていく家ですので、設計者、施工会社ともに長く続くお付き合いになるのです。【関連記事】