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伝統技術を発展させた炭焼きビジネス 田舎でベンチャー物語:3(2ページ目)

「田舎暮らし」と「起業」。二つの視線をクロスして果敢に挑戦している人達をご紹介します。彼らはどんな発想でどんなやり方で、田舎でのビジネスとライフスタイルを実現したか。

堀江 康敬

執筆者:堀江 康敬

田舎暮らしガイド


田舎で起業!の著者である 田中淳夫氏は、独立のための能力ついてこう語っています。

「交渉能力や営業能力もないと独立してやっていけない。常に技術を磨く心構えも必要だし、機械を導入する進取の気性や工夫する努力も欠かせない。また新規の炭焼き職人が増えたといっても、専業で焼かない人も多い。だが、Mさんは年間を通して焼く。コンスタントに焼き続けないと技術は磨かれないし、安定供給しないと取引相手に信用されないからだ」

Mさんの新しい挑戦

近年になって、Mさんはアブラギリによる「研ぎ炭」を焼き始めました。この研ぎ炭は、日本刀や漆工芸、金細工、高級レンズやIC基盤などの研摩に優れ、研ぎ炭に代わる高品質の研磨剤はまだ存在しないとされ、もしこの炭がなくなれば日本の伝統工芸や精密工業が危機に陥るとさえ言われています。

それだけに価値は高く、1キロなんと1万円以上。最高級紀州備長炭の十数倍もする世界一高価な木炭です。この研ぎ炭を焼けるただ一人の職人の元に、Mさんは弟子入りしました。もちろん高価格という魅力もありますが、伝統技術の継承と新しい分野ヘの挑戦したい気持ちがあったからと言います。

一方で最近流行りの竹炭には手を出しません。竹炭人気は、地に足がついていないと見込んでいるからです。そこには伝承技術の継承に加えて、Mさんの将来を読む目もあるのではないでしょうか。

田中淳夫氏著「田舎で起業!」の続きを知りたい方はココで>>


さて、Mさんの田舎でベンチャー物語。参考になりましたか?

自然の中で働く仕事に憧れている人が増えています。しかし、生活するためにはどうしても収入が必要だし、仕事の種類によって地域選びも変わってきます。地元企業への転職、新規就農など、それぞれの事情により働くスタイルは様々。夢をかなえる、あなたにピッタリの「起業」を見つけませんか。日本の田舎が、あなたの挑戦を待っています。

*参考図書:「田舎で起業!」平凡社新書
著者/田中淳夫氏プロフィール
1959年大阪府生まれ。静岡大学農学部林学科卒業。出版社、新聞社勤務を経て、フリーランスの森林ジャーナリストに。主な著書に、『日本の森はなぜ危機なのか』平凡社新書、『伐って燃やせば「森は守れる」』洋泉社、『「森を守れ」が森を殺す』新潮OH! 文庫、『里山再生』洋泉社新書y、『チモール知られざる虐殺の島』彩流社など。



こちらもご参考に
失敗しない田舎暮らし/仕事編
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次回は「ミュージカルで地域を動かすペンション」です。そのベンチャースピリットは?
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