今回は、住宅敷地の地盤についてのご質問をいただきました。家が建てられてから年月を経た中古住宅の地盤はどうなのでしょうか。



question
一戸建て住宅の購入を検討していますが、会社の同僚から「知り合いが分譲宅地を購入して家を建てたところ、敷地の地盤が沈下して困っているらしい」という話を聞いて、少し心配になりました。家に帰って家族にその話をしたところ「中古住宅だったら心配いらないんじゃないの?」ということでしたが、中古住宅を購入する場合に気をつけるところ(特に地盤について)はありますか?
(東京都狛江市 松本さん 30代 男性)



answer
建築敷地の地盤についてはいろいろと難しい問題もあるのですが、ここでは物件選びの際に注意したいポイントなどを中心にお答えします。

住宅の敷地

中古住宅を選ぶ場合でも、土地選びと同様の地盤チェックが必要

新たに造成された宅地の地盤が安定するまでには、1年以上がかかるともいわれます。そのため、年月を経た中古住宅のほうが問題を抱えている可能性は低いといえるでしょう。

しかし、中古住宅であればまったく問題がないというわけではなく、地盤の問題と同時に、建物自体のチェックも入念に行なわなければなりません。

近年は購入前の建物検査(インスペクション)への関心も高まっていますが、購入候補物件を探している段階で一つひとつ専門家に調べてもらうわけにはいきませんから、初めは自分自身で確認することになります。

まずは、基礎や玄関前などのコンクリート部分、外壁などにひび割れや亀裂、浮き、その他の異常がないか、建物の外まわりで目視できる部分は必ず確認しましょう。ひび割れなどの部分が目立つようであれば地盤に問題があるか、地盤に応じた適切な基礎工事が行なわれていない可能性も考えられます。

もし売主の了解が得られれば、キッチンの床下収納庫などを取り外して、床下の様子も確認します。懐中電灯などがないとあまりよく見えないでしょうが、基礎や土台、木部などに不自然な箇所があったり、湿気が異常に高かったりする場合などは十分に注意しなければなりません。

基礎工事が適切に行なわれているのかどうかなど、きちんと判断するためには専門知識も必要であり、不十分なチェックで終わってしまうことは仕方がないでしょう。でも、素人が見ても不安に感じるような要素があれば、その物件を購入候補から外せばよいのです。

建て替えを前提として中古住宅を購入する場合には、現在の建物の状態にあまり気を付けなくてもよいでしょうが、もちろん地盤のチェックは欠かせません。相当な軟弱地盤でないかぎり、適切な対策を講じた基礎を施工することで対応はできますが、何らかの問題があれば予定外のコスト負担を強いられることになります。


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