リスクとうまく付き合うコツは?
リスクから「たまご」を守って育てるコツは?
投資の対象を複数にする方法を「分散投資」といいますが、分散投資を行った結果、保有する資産が複数の金融商品の組み合わせとなったものを「ポートフォリオ」といいます。「ポートフォリオ」とは、金融の専門用語ではなく、もともと「紙ばさみ」という意味です。1950年代アメリカのハリー・マーコビッツが「ポートフォリオ理論」という論文を発表し、その中で分散投資の効果を数学的に証明しました。
ポートフォリオ理論における分散投資の基本的な考え方は、ポートフォリオの中味を構成する個別の金融商品のリスクとリターンを分析するのではなく、複数の金融商品を組み合わせたポートフォリオ全体のリスクとリターンを把握する点にあります。そして、ポートフォリオ全体で効果的なリスクとリターンの関係を構築するには、個別銘柄の選択ではなく、国内債券や海外株式といった「大きな選択」を分散することが重要だとされています。この大きな選択のことを投資の世界では「アセット・アロケーション(資産配分)」と呼んで、分散投資には欠かせない方法だとされています。アセット・アロケーションの対象となる資産を「アセット・クラス」といいますが、一般的なアセット・クラスには以下のような資産があります。
アセット・アロケーション(資産配分)を行うポイントは?
分散投資によってリスクを軽減する効果が期待できるのは、動きの異なる商品の組み合わせです。例えば、Aという金融商品とBという金融商品のリターンが時間の流れとともにどう変化したかを表すグラフが下記のものだったとします。
代表的な4つのアセット・クラスでは、「国内債券と海外株式」のように投資国・投資対象が異なるアセット・クラスの組み合わせで、反対の動きをするが傾向が強くなります。
実際に運用商品を選択する場合は、まずリスク許容度を考慮して選択する必要があります。また、効果的な分散投資を実行するなら、動きの異なる金融商品を組み合わせる資産配分を行うことが効果的といえるでしょう。ただし、分散投資を行ったとしても将来的に必ずプラスのリターンが期待できる事を保証するわけではありません。リスクのある投資を行う場合は、運用商品の値動きや経済の変化を見落とさないよう、ニュースや新聞で情報のチェックを行う習慣をつけることも重要です。「投資は自己責任」の原則を忘れずに、自分に合った資産運用を考えましょう。
※この記事は、掲載当初協賛を受けて制作したものです。
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