「犬によい」は人間にもよい
このアトリエと、玄関ホールで接続しているのが母家。ホールにははめごろしの大窓があり、裏手の庭の大きな樹木が見えますが、これがピクチャーウィンドウとなってなかなかいい。美術家の家らしいアーティスティックな空間になっています。
玄関から中に入ると、そこは吹き抜けが2つある巨大なLDK。南面は全部が開口部で前面は庭に面したデッキテラス。調光は縦型ブラインドで行います。「床は自然素材の塗料であるオスモで仕上げ、壁はほとんどが珪藻土。ペンキも身体に負担をかけないというものを使って、ご主人が奥さんと二人で塗られたんですよ」(岩佐さん)
LDKのいちばん奥まったところには司令塔のようなアイランドキッチン。ここから家全体が見渡せます。壁の向こう側は、裏手の森に面したユーティリティと小さな個室。個室は納戸にしても客間にしてもよい、多目的な部屋だそうです。
それにしても、降り注ぐ陽光がリビングの床をぽかぽかと暖め、開け放った木枠の開口部からは森からの爽やかな風が通る。ブランちゃんは、いつの間にか床に横になってすやすやと寝入ってしまいました。まったく、犬ならずともそうしたいと思わせるような空間です。
つぎは2階のプライベート空間です