対応速度ではなく、価格重視での選択でも大丈夫
地デジダビングのためには、CPRM対応メディアでさえあれば、「~倍速」の転送速度に関係なく、価格の安いDVDメディアを選択するのが賢いと言えます。現在、店頭のCPRM対応DVD-Rはほとんど8倍速ですが、RWやRAMは2倍速、4倍速などいろいろあるので、対応速度に関係なく価格で選択するといいでしょう。アナログ録画のダビングでは、書き換え型であるDVD-RWはDVD-Rよりも高価で、しかも対応書き込み速度が遅いため、多くのユーザーにはあまり魅力のないメディアタイプでした。そのため、売れ筋は常にDVD-Rでした。しかし、地デジダビングでは8倍速のDVD-Rでも2倍速のDVD-RWでも、同じ1倍速でしか書き込みできないので、書き込み速度の違いは実質ありません。
現在、CPRM対応DVD-RWは最速で6倍速対応なので、2倍速など低速なメディアなどは比較的安価です。2倍速のDVD-RWであれば、8倍速のDVD-Rとの価格差はそう大きくありません。そのため、必要に応じて、低速なDVD-RWメディアを選択するというのもアリだと思います。地デジダビングでは、DVD-RWやDVD-RAMなどの書き換え型メディアの優位性が上がっているわけです。
メディア種類 | アナログ高速ダビング速度 | 地デジダビング速度 |
5倍速対応DVD-RAM | 5倍速 | 1倍速 |
6倍速対応DVD-RW | 6倍速 | 1倍速 |
2倍速対応DVD-RW | 2倍速 | 1倍速 |
8倍速対応DVD-R | 8倍速 | 1倍速 |
CPRM対応メディアの転送速度。どんな種類のメディアも、アナログ録画の高速ダビングでは高速書き込みできるが、地デジダビングでは常に1倍速にしかならない |
RとRW、RAMの選び方
追記型メディア(DVD-R)は1回しか記録できないメディアで、長期的にそのまま保管しておきたい録画のダビングに使うべきです。書き換え型メディア(DVD-RW、DVD-RAMなど)は書き換えができるので、使い回しをするという使い方ができます。しかし、現実には追記型メディアは価格が書き換え型よりもかなり安いため、書き換え型メディアを使い回すよりも追記型を使う人が多く、現時点ではDVD-Rがもっとも売れるメディアになっています。
メディア種類 | 書き換え可能回数 | DVDプレイヤーとの互換性 |
DVD-R | 1回 | 高い |
DVD-RW | 1000回 | 高い |
DVD-RAM | 1万回 | ほとんど無し |
記録型DVD特性比較。DVD-RAMははじめPCの記録メディアとして登場したため、対応するレコーダーが少なく、現在では東芝、パナソニックレコーダー以外はほとんど対応していない。DVDプレイヤーとなると、ほとんど対応していない |
当然、地デジダビングの場合でも基本的なメディア特性は変わらないのですが、「コピーワンス」の場合、地デジ録画をDVDにダビングすると、オリジナルは削除されてしまい、さらにDVDから他のメディアにコピーできなくなります。つまり、ディスク上の録画が唯一のものになるのです。そのため、編集などなしにダビングした場合、書き換えのできないDVD-Rメディアではどうしようもありません。
しかし、DVD-RWなど書き換え型のメディアにダビングした場合、ディスク上でカット編集やプレイリスト編集をすることができます。そのため、ダビング後、なんらかの編集の余地を残しておきたいなら、RW、RAMなど書き換え型のメディアを選択するのもいいでしょう。