新高値・新安値で売買のタイミングを計る
新値とは文字通り高値や安値を更新することで「年初来高(安)値」、「昨年来高(安)値」、「上場来高(安)値」と3種類の呼び名があります。「年初来」は検索日が4月1日より12月31日の間の場合には、今年の1月1日から当日までの高値のことを表します。
「昨年来」は年が明けたばかりの1~3月は昨年の株価と比較した高値をあらわします。
「上場来」は文字通り上場して以来の株価が比較対象です。
日経新聞を例に取って新値を確認する方法を説明します。
全体の新高値銘柄、新安値銘柄を確認するのは「マーケット総合1」の欄に「新値株」として東証1、2部について銘柄数が出ています。
個別では株価欄の高値や安値に網掛けをしています。
新高値銘柄は売り?買い?
新高値銘柄は「青空圏入り」するとも言われ、値が飛びやすく大きな値幅を取れることがあります。また高値更新は株価の反落を狙った「空売り」が増える時があります。空売りは割高と判断した投資家が信用取引で「売り」から入り株価が下落した時に「買い」を入れて利益を取ろうというものですが、予想に反して株価が上昇に転じた場合には踏み上げという「買い戻し」を迫られて一段高になる可能性があり値が飛びやすくなります。
ただし、新高値を更新した銘柄を買うのは高値掴みの可能性があるためロスカットを厳密に行うなど管理も必要になります。
新高値になるのには戻り売りをこなす必要があるため、業績予想の大幅な上方修正や画期的な新製品の開発、期待できる分野への設備投資など新たな好材料が加わることが多いですが、話題先行で買われたり従来の「仕手株」のように無理に株価を押し上げるケースは一時的な上昇に終わる可能性も高く注意が必要です。
新安値銘柄は売り?買い?
新安値銘柄は「損失確定売り」の他に一段の安値を狙った「空売り」や「戻り売り」などもあり、売り圧力が強まった状態です。株価を安く購入するチャンスでもありますが、需給関係が悪化しているため多少戻っても「戻り売り」が断続的に出るためなかなか上昇に繋がらない可能性が高かったりします。
売られる要因は業績の悪化等の悪材料による「失望売り」や公募・売り出しやファンドなどの解約による「解約売り」などがあります。
解約等の売りで下げた場合は需給関係の問題なので一時的な売りになるケースもありチャンスになることがあります。新安値銘柄を購入する場合は業績等が良いにも関わらず、需給関係で下げた場合がいいでしょう。需給が改善さえすれば再度上昇に向かう可能性が高いからです。